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[BOOKデータベースより]
生命と歴史をつなぐ「自覚の教育学」の展開。大正新教育、国民自覚の教育学、戦時期の錬成思想、戦後の教育基本法、そして「期待される人間像」、日本の教育・教育学は京都学派の「自覚」の哲学に色濃く影響を受けてきた。京都学派の哲学を読み直すところから、日本教育学説史・思想史のコンテクストの大胆な描き直しを試行する。
京都学派の哲学を中心に日本教育学を描きだす試み
[日販商品データベースより]第1部 京都学派を中心におく日本の教育思想史の構図(カノン形成からみた日本の教育思想史研究;京都学派人間学と日本の教育学との失われた環を求めて;日本教育思想史における自覚の概念の消息;大正新教育のなかの西田幾多郎;京都学派と世界市民形成論の水脈 ほか)
第2部 教育思想における京都学派の思考の形(西田幾多郎における教育学の構想―論文「教育学について」をめぐる考察;京都学派としての篠原助市―自覚の教育学の誕生と変容;長田新の教育学と京都学派の哲学―ヒューマニズムの教育学;木村素衞の形成的表現的自覚の教育学―表現的生命の自己限定;森昭の教育人間学の射程―田邊哲学から生成の教育人間学へ ほか)
京都学派の戦後課題としての国民道徳・道徳教育の再構築―それからの京都学派と戦後教育学
西田幾多郎、田邊元らを中心とする京都学派の哲学と、戦前・戦後の日本の教育学との思想的連関を検討し、その連続性を明らかにする。
京都学派の哲学は、戦前・戦後の日本の教育学にいかなる影響を与えたのか。従来、それぞれが孤立して見えていた1910年代から60年代の日本の教育学・教育思想の多様な試みを、京都学派の哲学を中軸に通観することにより、「自覚の教育学」として互いに有機的につながったシステムの運動=展開として捉えうることを示す。