この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 読んでみよう! 教科書に出てくる名作500冊 4〜6年生
-
価格:2,970円(本体2,700円+税)
【2024年01月発売】
- マルチレベルアプローチ だれもが行きたくなる学校づくり
-
価格:2,530円(本体2,300円+税)
【2017年09月発売】
- 読んでみよう! 教科書に出てくる名作500冊 1〜3年生
-
価格:2,970円(本体2,700円+税)
【2024年01月発売】
- 教育相談コーディネーター
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2020年07月発売】
- 読んでいない本について堂々と語る方法
-
価格:1,045円(本体950円+税)
【2016年10月発売】
[BOOKデータベースより]
書評とは文章の大冒険だ。17年間にわたる書評・エッセイ47本でたどる、現代最狂のアナキスト文人、生成の軌跡。
アナーキズム研究の新展開(田中ひかる『ドイツ・アナーキズムの成立』)
[日販商品データベースより]あらゆる債務を帳消しに!(ミレー+トゥーサン『世界の貧困をなくすための50の質問』)
怨念の労働(笙野頼子『金毘羅』他)
古くて新しいゼネストという希望(遠野はるひ・金子文夫『トヨタ・イン・フィリピン』)
グリーンキャピタリズム批判にむけて(高祖岩三郎『新しいアナキズムの系譜学』)
二〇一一年三月、地震と津波がおきて、原発が爆発した。
二〇一七年、元祖アナキスト・一遍上人の伝記をかいた。
二〇二〇年春、コロナで支配がつよまった。
論壇デビューは書評。これは人文・社会科学系の書き手の共通項かもしれません。いまやひく手あまたの作家・アナキズム研究者、栗原康さんもそうでした。2003年、大学院生のころ、『初期社会主義研究』という堅い雑誌に掲載された書評が、(紀要やミニコミを除いて)活字になったかれの最初のテクストです。本書は、そこから直近まで、約50本の書評や評論を厳選したものです。最新の話題作をめぐるかきおろしもあります。
栗原さんはいいます。「本がよみたい、本がよみたい、本がよみたい」。学生時代も、年収(月収じゃないですヨ)10万時代も、震災後の混乱期も、コロナ禍の現在も、本がよみたいのだ。仕事ナシ、金ナシで本が買えなくて、時間だけはあるから秘蔵の『大杉栄全集』をなんどもなんどもなんどもよむ。はては音読、写経する。そしたら生が拡充した。その20年間の読書遍歴と評論活動をひもとくと、よむとはなにか、アナキズムとはなにか、ものをかくとはどういうことかが、くっきりとうかびあがってきます。
あつかう本のジャンルは思想や社会科学にかぎりません。エッセイ(ブレイディみかこさん)、純文学(瀬戸内寂聴さん、笙野頼子さん)、時代小説(中里介山)、仏教書(一遍上人)等々、とても多彩です。なによりすごいのは、いちど腑におちた本=他人のことばが、かれの血肉と化してうたいなおされたあと、奔流となってこの身をさらうこと。あいつづいて、その作品とわたしの実存とが、ぬきさしならぬ関係にあると感じさせてくれることです。たんに内容を要約しただけの味気ない書評とはちがい、それじたいがよみごたえ満点! ちがう景色がみえてくることうけあいです。栗原ファンはもとより、すべての本好きのみなさまと、このよろこび、この興奮、この生の拡充をわかちあえたらしあわせです。(編集部)