エリザベスの友達

新潮社
村田喜代子　

• 価格: 1,980円（本体1,800円＋税）
• 発行年月: 2018年10月
• 判型: 四六判
• ISBN: 9784104041053

内容情報

[BOOKデータベースより]

満州国建国後、イングリッシュ・ネームをもち、華やかな天津租界で暮らした日々に、清朝最後の皇帝・溥儀と妻・婉容が交錯する、天野初音９７歳。出征し帰らぬ人となった３人の兄、兄弟のように育った馬たちに再会する、土倉牛枝８８歳。戦時中、郵便配達婦をして、六男二女を育て、出産の痛みに包まれた時間に回帰する、宇美乙女９５歳。認知症の老女たちのなかに宝石のように眠る、輝かしい記憶たち。そのゆたかな世界を描く長篇小説。

[日販商品データベースより]

認知症の母たちの目に映るのは、かつて彼女がいちばん輝いていた時代――。いったいどこに帰っているのかしら？　長い人生だったでしょうから、どこでしょうね。介護ホームに暮らす97歳の母・初音は結婚後、天津租界で過ごした若かりし日の記憶、幼い娘を連れた引き揚げ船での忘れがたい光景のなかに生きていた。女たちの人生に清朝最後の皇帝・溥儀と妻・婉容が交錯し、戦中戦後の日本が浮かびあがる傑作長篇。