- ブルジョワ
-
歴史と文学のあいだ
THE BOURGEOIS.- 価格
- 5,280円(本体4,800円+税)
- 発行年月
- 2018年09月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784622087236
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[BOOKデータベースより]
『遠読』の著者が、奔放かつ緻密な精読を通して展開する、エンターテインメントとしての歴史記述。人文学の破壊と再生を敢行する、新たな文学研究の試み。
序章 いくつもの捉え方、いくつもの矛盾
[日販商品データベースより]第1章 働く主人
第2章 真剣な世紀
第3章 霧
第4章 「各国での変形」―半周縁における変容
第5章 イプセンと資本主義の精神
「世界文学」の旗手として、またデジタル・ヒューマニティーズの創案者として名を馳せた著者が、〈歴史〉に挑戦する。選んだ主題は、「ブルジョワ」。かつてはマルクス主義批評だけでなく広く社会分析において不可欠であった、この死滅していた概念を、著者は見事に甦らせる。
ロビンソン・クルーソーの孤島での労働、フェルメール絵画の時空間、ゲーテにおける複式簿記、オースティンの自由間接話法、ヴィクトリア時代の形容詞の用法、ドストエフスキー『罪と罰』における金銭――イギリス、フランス、ドイツから、スペイン、シチリア、ポーランド、ロシアまで、18世紀と19世紀の多種多様な小説、詩、絵画から引き出した主題を、モレッティは、大胆に、かつ精密に分析する。また、アウエルバッハ、ウェーバー、ルカーチなどの文学批評や社会思想のテクストも縦横無尽に引用する。そしてその華麗な博覧強記のページを横切るブルジョワという亡霊は、色彩ゆたかな生気を放つようになる。しかし、その行方は?
誰もが知っている文学作品を素材として、独自の歴史記述を編み出す著者は、人文学の危機の時代にあって、新たな人文学のかたちを提示する。「文学批評の偶像破壊者」(ジョン・サザーランド)と称されたモレッティが、社会科学の方法論との融合を目指して打ち立てた、新時代の文学研究と歴史研究の理想型。