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- みまわりこびと
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講談社の翻訳絵本
Tomten a¨r vaken.講談社
アストリッド・リンドグレーン キティ・クローザー ふしみみさを- 価格
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 発行年月
- 2014年10月
- 判型
- B5
- ISBN
- 9784062830843
[BOOKデータベースより]
リンドグレーンからクリスマスの贈り物。スウェーデンの妖精トムテのおはなし。
[日販商品データベースより]雪のうえに残った、ちいさな足あと。それは、冬の夜、雪にとざされた農場を、順々にこびとがみまわっているのです。牛、馬、ひつじ、にわとり……そしてにんげんの子どもたち。長い冬のあとには夏がやってくると、勇気づけるように語りかけていくこびと。
北欧ではおなじみのこびとのトムテはスウェーデンのサンタクロースともいわれる農家を守る妖精。そのこびとについてうたった古い詩をもとに、児童文学作家アストリッド・リンドグレーンが1960年代初頭に書いたお話が長い年月を経て再発見されました。その文章にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞受賞作家であるキティ・クローザーが絵を添えてできたのがこの絵本。ふたつの才能が見事にぶつかり合った、奇跡のコラボレーションによる珠玉のクリスマスストーリー。
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「みまわりこびと」を知っていますか。真夜中のしんと静まりかえる白い冬の農場でみんなの眠りをひとりでそっと見守っているという。長い長い冬。雪に閉ざされた農場では恵みの夏を迎えるため、人も動物もゆっくりと心とからだを休めます。だれもがぐっすりと眠りにつくのです。としをとった小人は、毎晩、月明りのなかみんなの眠っている場所を訪れます。雪の上にてんてんと続く小さなあしあとだけを残して。人間には、小人のすがたは見えません。それでもみんな、小人がいるのを知っています。小人はみんなに小人の小さな言葉でそっと話しかけます。冬は きて、 またさっていく もの。夏は きて、 またさっていく もの。あと すこしで、夏をつげる つばめが やってくる。耳にはきこえないその言葉。でも、みんなにはちゃんとわかるのです。スウェーデンの妖精トムテ。北欧の言い伝えによく登場し赤い帽子をかぶった子どもくらいの大きさで農家にすみついて繁栄をもたらすといわれています。それを聞くと、ちょっと日本のざしきわらしみたいですね。この絵本は、『長くつ下のピッピ』「探偵カッレくん」シリーズなど数々の名作を生み出した児童文学作家アストリッド・リンドグレーンがトムテについて書かれた古い詩から創作したおはなしなのだそう。そして、動物や人を見守る心の優しいトムテと心に残る冬景色をあたたかく情景たっぷりに描いたのは、懐かしいのにモダンで繊細な色使いが印象的なキティ・クローザー。絵本をひらいた瞬間に、妖精トムテとのその冬の世界にひきこまれます。寒い厳しい冬はつらいのですが、お家の中の暖かな温もりを思い出すとても素敵な絵本です。
(絵本ナビ編集部 富田直美)
冬の真夜中。
森の農場では、人も動物も、ぐっすり眠っています。
人々は寝床で丸くなり、暖炉に夜通し火を絶やしません。
それくらい厳しい冬の夜、毎晩毎晩見回りをして、人や動物を守っている小人がいます。
人間には見えず動物には見えるその小人は年をとっていて、いつから住み着いたのか分かりません。
でもみんな、その存在を知っています。
朝になると、雪の上に点々と小さな足跡が残っているからでです。
厳しい寒さが続いても、見守ってくれている存在があるのは、とても心強いものです。
だからこそ、朝に見つける小さな足跡は、みんなに安心をもたらすのですね。
「冬はきて、 また さっていく もの
夏はきて、 また さっていく もの」
小人がつぶやくこの言葉が、とても心に響きます。
たとえ人間の私には聞こえない言葉だとしても、枕元で小人にささやいてもらいたいと思います。(めむたんさん 40代・広島県 男の子20歳)
【情報提供・絵本ナビ】