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[BOOKデータベースより]
地図を片手に戦国の城を調査するとき、すぐそばまで近づいていることがわかっていても、城山への入り口がわからないということが結構ある。そのようなとき、近くで農作業をやっている人に「○○城はどう行ったらいいですか」と道順を尋ねるが、道順を教えてくれたあと、「でも、行っても何もないよ」という付け加えの一言が必ずといってよいほどある。「何もない」という意味は、近世の城のような天守や櫓などはないという意味で、「行ってがっかりするな」と親切に教えてくれているわけである。しかし、その「何もない」とされる戦国の城が、実は、歴史研究の宝庫だということを多くの人にわかってもらいたいとの思いで本書を書きあげた。
序章 城とは何か―「城」の字の成りたちと読み方
[日販商品データベースより]第1章 戦国の城とはどのようなものか―平時の居館と戦時の詰の城
第2章 戦国の城の築城法―戦国大名家でちがう築城術
第3章 戦国の城の普請と作事―堀と土塁で囲まれた曲輪
第4章 戦国の城はどう機能したか 攻城戦と篭城戦―山城・平山城・山城それぞれの利点
第5章 戦国城下町の発展と惣構―常備軍団成立以前の城下町とは
第6章 戦国の城から近世の城へ―安土城と大坂城の出現
戦国乱世は城の時代だった。石垣も天守もない、土塁と空堀だけのただの「土の城」が戦乱の世を動かしていた…。地味ではあるが奥深く、面白い戦国の城。その魅力を描き尽くした必読の書。