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- オットー
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戦火をくぐったテディベア
児童図書館・絵本の部屋
Otto.- 価格
- 1,430円(本体1,300円+税)
- 発行年月
- 2004年12月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784566008007
[BOOKデータベースより]
ぼくはオットー。ドイツの工場で作られた、ほんもののテディベアです。デビッドという少年の誕生日のおくりものになって、デビッドの親友のオスカーと三人で、楽しい日々をすごしていました。ある日、ユダヤ人だったデビッドは、両親とともに強制収容所におくられてしまい…。でも、数十年後、思いがけない幸せなときをむかえます。この本は、ぼくたち三人のものがたりを書きのこそうと、ぼくが書いた自伝です。
[日販商品データベースより]テディベアのオットーは、誕生日の贈り物となってデビッドという少年の元へ。楽しい日々が続くが、ある日ユダヤ人だったデビッドは、両親とともに強制収容所に送られてしまう。そして数10年後…。
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「すてきなさんにんぐみ」でおなじみ、トミー・ウンゲラーと言えばお洒落で洗練された絵とスパイスの効いたユーモアのお話のイメージ。でもこの「オットー」はちょっと様子が違う様です。表紙のクマもかなり薄汚れています。どうやらウンゲラーの半生を基に創った自伝的絵本らしい。 オットーはドイツの工場でつくられたほんもののテディベア。デビッドという男の子の誕生日のプレゼントとして贈られます。そして近所に住む親友のオスカー。この3人のたどる運命をオットーの目を通して語られます。 3人が仲良く遊び幸せな日々を送っていたある日、デビットが「ユダヤ人」ということで家族と強制収容所に連れていかれてしまいます。オットーを頼まれたオスカー。残された2人もまた空襲に遭い、離ればなれになってしまいます。オットーは戦火に巻き込まれながら色々な人の手に渡ります。そして数十年経ち、すっかり古くなったオットーがアンティークショップに売られ、ウインドーに飾られていると・・・。最後にうれしい奇跡が起こります。 戦争がこどもたちの平穏な日々をいかに振り回してきたかが伝わってきます。そしてオットーを手にする色々な立場の人の様子も見えてきます。それでいてストーリーとしても感動を呼びます。ウンゲラーが語らなくては、と思ったのも納得。読まなくてはいけない話というのはあると思います。 それにしてもヨーロッパの人達のテディベアに対する敬意の高さに感心してしまいます。色々な思い入れがあるのですね。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
テディベアーのオットーはデビットの誕生日のプレゼント。友達のオスカーといつも三人で仲良く遊んでいました。その時に付いた紫のシミが今もオットーの顔に残っています。オットーがぬいぐるみであることを忘れそうになる絵です。
でも幸せなときは続かず、ユダヤ人のデビットは家族とともに強制収容所に。オスカーとオットーもそれぞれ戦火に巻き込まれていきます。オットーの胸の傷は銃弾の痕です。そしてそれぞれ戦火をくぐり、生き残り、奇跡が起こるのです。
オットーがこの話を残すためにタイプライターを打っている姿が生き生きしていて大好きです。
4年生の教科書で紹介されているようですが、オットーの視点で描かれているので読みやすいですね。
(SNOWDROPさん 50代・山梨県 )
【情報提供・絵本ナビ】