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[BOOKデータベースより]
藤原公任が朗詠に適した名詩・名歌八百余を選りすぐり、テーマごとに編纂した王朝詩歌文学の精華。洗練された王朝サロンの雰囲気を漂わせ有名句が綺羅星のごとくならぶ珠玉のアンソロジー。
巻上(立春;三月三日付桃;霞;早春 ほか)
[日販商品データベースより]巻下(風;雲;晴;暁 ほか)
平安人士が愛好した白楽天や貫之の絶唱が蘇る、王朝詞華集
平安時代、藤原公任が、朗詠に適した漢詩句と和歌八百余首を選りすぐり、春、夏、秋、冬、風、雨、帝王、将軍などの部立ごとに編纂したアンソロジーです。 全編を通して、平安の昔から現代にいたるまで親しまれてきた名句が綺羅星のごとく並び、王朝の風流や美意識が匂い立ってくるようです。 たとえばふだん目にする「雪・月・花」という言葉。風流な自然美の象徴としてしばしば用いられますが、これをひとまとまりの言葉として文学作品に用いたのは唐代の大詩人、白楽天でした。そして、藤原公任は『和漢朗詠集』にその詩句を取り上げ、以来、日本に定着していったのです。 白楽天のほか、中国の詩人からは元■や劉■錫など、日本の詩人からは菅原道真や菅原文時など、歌人からは柿本人麻呂や紀貫之など、錚々たるメンバーが絶唱を繰り広げます。 漢詩文と和文のみごとな融合は、後の和漢混淆文を生む原動力となり、一方では、謡曲などに大きな影響を与えました。書道の手本として愛好された歴史もあることから、本文には書家の選定による優れた古写本の写真をあしらい、巻末には、作者略伝、漢詩句全文一覧、漢詩句索引、和歌初句索引など、付録を満載しました。 ぜひこの機会に、平安時代に生まれた王朝詞華集をご一読ください。