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草思社 大佛次郎
大仏次郎は日本の敗戦を自らの手で記録しようとするかのように、昭和十九年の九月から突如日記を付けはじめた。この日記は翌年の十月十日まで続き、役目を終えたかのようにここで終わっている。この日記には、歴史作品を手がけてきた作家にふさわしく、日常生活はもとより、自身の内面、読書記録と批評、作家たちの姿、さらに世相から戦局の推移、軍部の批評にいたるまで、敗戦に向かう日本の様相が重層的に描かれており、歴史の貴重な証言となっている。
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[BOOKデータベースより]
大仏次郎は日本の敗戦を自らの手で記録しようとするかのように、昭和十九年の九月から突如日記を付けはじめた。この日記は翌年の十月十日まで続き、役目を終えたかのようにここで終わっている。この日記には、歴史作品を手がけてきた作家にふさわしく、日常生活はもとより、自身の内面、読書記録と批評、作家たちの姿、さらに世相から戦局の推移、軍部の批評にいたるまで、敗戦に向かう日本の様相が重層的に描かれており、歴史の貴重な証言となっている。