- 中国語を母語とする日本語学習者における接続詞の誤用に関する研究
-
「添加型」を中心に
- 価格
- 6,050円(本体5,500円+税)
- 発行年月
- 2025年03月
- 判型
- B5変
- ISBN
- 9784910460802
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[日販商品データベースより]
本書は、中国語を母語とする日本語学習者による接続詞の誤用を体系的かつ実証的に分析した、きわめて価値の高い研究成果である。著者は、学習者の誤用傾向、反復的な誤用パターン、さらには誤用の石化現象に至るまでの詳細な分析を通じて、日本語接続詞習得の困難さを多面的に明らかにしている。
最大の特長は、中国国内40校以上の大学から収集された豊富で多様な学習者コーパスを用いた点にある。学習者の属性は学部生から大学院生、日本語教師まで多岐にわたり、学習期間も3か月から38年と幅広い。これにより、誤用の普遍的な傾向と個別的要因を同時に捉えることが可能となっている。
研究方法としては、定量的分析と定性的分析を組み合わせ、中間言語分析法により誤用の形式的特性を明らかにする一方で、文脈に基づいた質的分析を通じて誤用の根本原因を深く掘り下げている。これにより、接続詞の誤用が単なる語彙や文法の問題ではなく、思考プロセスや母語の影響とも密接に関わっていることが示されている。
教育的観点からも本書は非常に実践的であり、誤用の石化を防ぐための具体的な指導法の提案は、日本語教育の現場において大きな示唆を与えるものである。
今後の課題としては、理論的枠組みの深化や、「添加型」以外の接続詞タイプ(「順接型」「逆接型」など)に関する誤用の分析が挙げられる。また、誤用の修正プロセスや熟達度との関係性を明らかにする研究の展開が期待される。
本書は、第二言語習得研究と日本語教育の両分野において、理論と実践を架橋する重要な文献であり、学習者支援の今後の方向性を示す一冊である。