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【1978年12月発売】
[日販商品データベースより]
1912年、明治最後の年に刊行された本書は、明治、大正の精神医学史の一次史料であり決定版である。実際に見聞した教育制度の成立、大学講座の創設、精神病院および収容施設の整備、精神障害者の処遇、関連法制度の変遷といった近代日本における精神医療の制度的・社会的基盤を初めて体系的に描き出した記念碑的業績である。
先覚者・呉秀三とその調査研究を支えた樫田五郎は、医療施設の実態、行政制度の構造、欧州精神医学の受容過程を克明に検討することで、日本の精神医学が医学の一分野として成立してゆく黎明期の相貌を鮮やかに示した。本書はまた、のちの画期的調査『精神病者私宅監置の実況』へと結実する実証研究の原点をなすとともに、近代国家形成の過程において精神医療と精神障害者がいかなる位置を与えられてきたのかを照射する精神医学史上の古典でもある。その歴史的名著を、平易な現代語訳と周到な注解とともに現代の読者の前にあらためて甦らせる。
※本書は青弓社より二〇一五年に刊行された『[現代語訳]わが国における精神病に関する最近の施設』を復刊したものである。