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[日販商品データベースより]
近代国文学研究の裾野はこうして広がり、高みに達した。その原点がわかる書。
学術史上の巨人、正宗敦夫(まさむねあつお。正宗白鳥の弟[1881〓1958])の幻の伝記、復刊。
在野の学究・正宗敦夫は、地方で国史・国文に親しみ、作歌に励んだ。万葉集に惹かれひとりでこれを繙き『万葉集総索引』を完成させる。書物の閲覧の不便に抗い学問を続けるなか、文献資料の複製・影印・翻刻など出版も手がけ「日本古典全集」(全6期、266冊)を刊行する。果たしてどうやってこれだけの仕事を遺せたのだろうか。何のために取り組んだのだろうか。
本書から見えてくるのは、敦夫の利他の精神である。敦夫は自身の学問上の発見を世に問うこともなかった。
さまざまな理解者、森〓外、井上通泰(みちやす)・柳田國男兄弟、与謝野寛(鉄幹)・晶子夫妻、山田孝雄(よしお)、齋藤茂吉と、錚錚たる人物のなかで、正宗敦夫は、果たして何を考えていたのか。
近代国文学研究の原点を見つめ直し、今に活かすために、必携の1冊。編集・増補修訂、小川剛生(慶應義塾大学文学部教授)。
本書は、正宗敦夫に私淑した著者が、同じく「利他の精神」で、私家版として1989年に刊行した伝記の、増訂新版である。