- 100年の技術力 東京下町企業のものづくり物語
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- 価格
- 1,760円(本体1,600円+税)
- 発行年月
- 2025年11月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784344694200
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[BOOKデータベースより]
中小製造業が生き残るカギはオンリーワンの技術開発にある―。激動の100年を生き抜いた紙器会社の歴史のなかに、ものづくり企業の矜持が浮かび上がる。
第1章 江戸からおもちゃの生産でにぎわいを見せた東京下町 関東大震災後の焼け野原から始まったおもちゃの箱づくり(江戸から続くおもちゃ文化のルーツ;関東大震災と下町の復興 ほか)
[日販商品データベースより]第2章 戦後、目覚ましい復興を遂げるおもちゃの街 大手玩具会社とともに「遊び」から日本のおもちゃ文化を創造する(戦時企業から生まれ変わるために;経営者としての2代目の台頭 ほか)
第3章 プラザ合意による円高で輸出頼りだった大手玩具会社が大打撃 おもちゃ業界に依存した経営を脱し、国内他業種の新規開拓へと舵を切る(おもちゃの世界を支える側から業界を眺めたトミー工業時代;プラモデルの隆盛 ほか)
第4章 DTP革命と大量消費社会の終焉 いち早くデジタル化の波に乗り、ニッチトップのものづくり企業を目指す(3代目社長に就任し、バブル崩壊後の経営改革に乗り出す;DTP革命とサービスビューロー事業の確立 ほか)
第5章 根を下ろして100年。東京の下町から未来を見据えて 中小製造業が生き残るカギはオンリーワンの技術開発にある(時代とともに変わる東京下町の街並み;設備投資がもたらした生産力の飛躍 ほか)
中小製造業が生き残るカギは
オンリーワンの技術開発にある
激動の100年を生き抜いた、下町発の紙器会社の軌跡から
「ものづくり」の原点を見つめ直す
東京都墨田区――職人文化とものづくりの伝統が息づくこの地で、グラパックジャパン株式会社は100年にわたり印刷紙器業を営んできました。
印刷業界は、この20年で企業数が半減するほどの厳しい環境にあります。その中にあって淘汰されずに成長を続けてこられたのは、「技術力」を企業の原点として磨き抜いてきたからにほかならないと、この会社の3代目経営者である筆者は語ります。
東京の下町で戦災や経済危機など幾多の困難を乗り越え、時代ごとの変化に対応しながら同社は歩み続けてきました。特に1985年のプラザ合意後、多くの製造業が円高を理由に海外へ生産拠点を移す中、日本に残り、技術を守る道を選択。安価な労働力に頼らず、技術開発に経営資源を集中させました。
その象徴が他社にはない独自の印刷・加工技術です。例えば、オフセット印刷物に凹凸レンズ効果によって立体感を与える「Bri-o-coat」は従来のエンボス加工以上に、耐摩特性に優れており、部分加工も可能になりました。こうした技術開発により取得した特許は60件を超え、創業期から3世代にわたって取引を続けるタカラトミーやバンダイのような玩具業界大手だけでなく、菓子・カメラ業界などの新規顧客から厚い信頼を得るまでに至りました。
本書では、下町の小さな紙器工場からスタートしたグラパックジャパンが、どのようにして100年の歴史を築いてきたのか、その歩みをひも解きます。
激動の時代を生き抜きながら、ものづくり企業としての誇りを守り続けてきた歩みは、あらゆる中小製造業にとって貴重な学びとなるはずです。
社会や産業の変化に直面する今だからこそ、「技術を磨く」「工夫を重ねる」「地域に根ざす」というものづくりの原点を見つめ直す――ものづくり企業にとって勇気と指針を与える一冊です。