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[日販商品データベースより]
ユダヤ教、カトリック、プロテスタント、新興宗教、イスラム…
多様な信仰が入り交じる実態を繙く異色の中南米・カリブ社会史
「カトリック大陸」として知られるラテンアメリカ・カリブ地域。しかし実際には、ユダヤ教、カトリック、プロテスタント、ネオカリスマ系新興宗教、先住民神学、イスラム等いくつもの「一神教」が入り交じり、複雑なモザイクを織りなす宗教多元社会である。本書はその知られざる歴史的展開を、当地域近現代史の専門家が三つの「一神教」を軸としてつまびらかにする異色の宗教社会史である。
「第T部 ユダヤ教徒の過去と現代」では、15世紀末のディアスポラを機にイベリア半島のユダヤ人が徐々に「新大陸」に到来し始め、19世紀の独立期には一定規模のコミュニティを形成、第二次大戦後の「イスラエル建国」にラ米諸国が多大な貢献をなした経緯などが確認される。戦後から冷戦期にかけてイスラエルとの間で築かれた政治的・軍事的関係は、いまに続くイスラエルの膨張政策を歴史理論的・批判的に考察する上でも重要な示唆に富む。
続く「第U部 キリスト教世界の新たな展開」では、第二次大戦後に始まる著しい退潮(=信徒の減少)に歯止めをかけるべく、当地のカトリック勢力が打ち出した「解放の神学」と先住民運動との関わり、バチカンの主導で軍政下ブラジルの人権侵害の全貌が究明されていくプロセス、20世紀末以降急成長を遂げたペンテコステ派など「第三教会勢力」の実態が明らかにされる。
最後の「第V部 イスラムの台頭」では、一二世紀以来数次の移住の波により中南米・カリブに定着したムスリム移民の歴史と現在が概観される。同化圧力の強いカトリック大国アルゼンチンで一九八九年、シリア出身のカルロス・メネムが大統領に就任した事実は、当地におけるイスラムの浸透を如実に物語る。
中南米・カリブ地域の宗教多元性は、信仰や習慣の違いを口実に領土拡張と侵略戦争をくりかえすことの愚かさを改めて悟らせてくれるはずである。(編集部)