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[日販商品データベースより]
複数の言語で長く生きてきた8人の、多様に混淆した語りを活かす形でまとめたインタビュー集。権力の引く境界の暴力性に対抗し、「国民」に回収されない「あいだ」を生きる人々の声が、「日本」「日本語」のイメージの変容を迫る。
■「まえがき」より
2022年に『複数の言語で生きて死ぬ』という本を出し、複数の言語と絡みあう人間の生と死について、著者らを触発してやまない、記憶に残る人、資料、物語のことを語っていきました。
<中略>
語り手が生きた場所は、語りのなかで挙がった名称でいえば、日本、ブラジル、朝鮮、米国、ビルマ、ペルー、中国、英国、台湾、ソ連、満州など多岐にわたり、そのなかには、いまはすでに国家としては存在しない名称もふくまれています。けれどもその地は人間がどのような名をつけ区切るかに関わらずそこにあって、その地で暮らし、慈しまれた記憶は、語り手のなかに残っています。同時に、そうした暖かい思い出と引きはがせない形で、辛い記憶もまた、口にされることがあります。戦争や紛争をはじめとする過酷な対立のなかで引きしぼられる線としての境界と、分断のなかで互いを痛めつける言葉もまた、その時期を生きた語り手は記憶しているからです。
本書で語られる「人生物語」は、権力の引く線としての境界の暴力性に対抗し、「あいだ」を生きる物語だ―と、私は、考えています。