〈幕府〉の発見 武家政権の常識を問う

講談社選書メチエ　

講談社
関幸彦

• 価格: 1,870円（本体1,700円＋税）
• 発行年月: 2025年10月
• 判型: 46
• ISBN: 9784065413692

内容情報

[日販商品データベースより]

「幕府」とはそもそも何か――。中国の文献に現れる「幕府」という語が、日本で「武家政権」を示す概念用語として使われるようになったのは、江戸時代後期のことという。ではなぜ、織田信長や豊臣秀吉の政権は「幕府」と呼ばず、鎌倉・室町・江戸の三つのみを幕府と呼ぶのだろうか。ここに、700年にわたって権力の座にあった「武士」の本質と、その歴史理解に苦慮してきた近代の歴史家たちの格闘の跡が見て取れる、と著者はいう。
たとえば、明治１０年に刊行された『日本開化小史』には、「幕府」という用語は出てこない。著者の田口卯吉