- 剣道 審判マニュアル 正しい判断と動き方がわかる
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- 価格
- 2,200円(本体2,000円+税)
- 発行年月
- 2025年12月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784780430974
[日販商品データベースより]
★ 押さえておきたい審判のノウハウを徹底解説!
★ 基本の所作や位置取り、有効打突の見極め、
禁止行為のジャッジまで。
◇◆◇ 監修者からのコメント ◇◆◇
剣道の試合は、他のスポーツ競技と同じように
勝敗を競うものです。
当然のことながら勝つことが重視されますが、
剣道ではその勝ちに至る過程や方法にも深い意義が
求められます。
そして、負けることにも大きな価値があります。
その核心は1975年に制定された「剣道の理念」
(剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である)
に込められています。
さらに試合の勝敗を差配する審判員のあり方も含め、
1995年に『剣道試合・審判規則』第1条
(剣の理法を全うしつつ、公明正大に試合をし、
適正公平に審判することを目的とする)
が条文化されました。
つまり剣道の試合は、勝つためなら手段を択ばないという
勝利至上主義におちいることなく、
正々堂々と試合をする中で、
人間として成長を遂げることが第一義とされているのです。
試合では、『新型コロナウイルス感染症が
収束するまでの暫定的な試合・審判法』
(以下『暫定的な試合・審判法』)が適用され、
ウイルス感染防止の対策を余儀なくされました。
これにより、剣道の試合はどうなったのでしょうか。
相手と接近する「鍔競り合い」についての規則が
より厳格化されることで、
試合者は不当な「鍔競り合い」や意図的な時間空費、
防御姿勢による接近行為などを
控えるようになりました。
その結果、構え合って攻め合うことを中心にした試合展開に
風向きが変わっていったのです。
その成果は、国内大会はもとより、
世界大会でも高く評価されました。
2024年7月にイタリア・ミラノで開催された
第19回世界剣道選手権大会では、
前回大会と比べ試合内容が格段に向上し、
気迫のこもった積極的な技の攻防が
繰り広げられたのです。
正しい「鍔競り合い」が実践され始め、
まさに従来の『剣道試合・審判規則』の深い理解と
本質的な適用が始まったと言えるでしょう。
本書の主眼は、これからの試合者と審判員が
剣道の精神を貫いていくための重要なポイントを
分かりやすく解説しています。
さらに、審判員や試合者にとって重要な心構えや
技術を丁寧にひも解いています。
本書の上梓によって、試合者と審判員の
技術や意識が一層高まり、
剣道の試合がますます向上し、
よりよい剣道の普及・発展に繋がっていくことを
願ってやみません。
筑波大学名誉教授
成城学園剣道部師範
香田 郡秀

























