- 心が息づく建築 精神科病院の設計から考える建築の本質
-
- 価格
- 1,760円(本体1,600円+税)
- 発行年月
- 2025年08月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784344936881
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 建築を考える
-
価格:3,520円(本体3,200円+税)
【2012年05月発売】
- 近代建築論講義
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2009年10月発売】
- 黒川紀章のカプセル建築
-
価格:8,800円(本体8,000円+税)
【2022年04月発売】
- 近代建築史 部分カラー版
-
価格:3,410円(本体3,100円+税)
【2010年10月発売】
- 建築未来への遺産
-
価格:4,180円(本体3,800円+税)
【2017年06月発売】
[BOOKデータベースより]
建築に込めた想いが患者の回復を支える。精神科病院の設計歴40年の建築家が示す建築本来の役割。心地よい光が差し込み、人と人が自然に触れ合う豊かな空間をつくる。
第1章 精神科病院の設計から考える建築の本質とは
[日販商品データベースより]第2章 精神科の治療にふさわしい空間の追求 心地よい光が差し込み、安全に過ごせる空間であること
第3章 精神科病院をまちに開く 多様な人それぞれが自分らしく過ごせる場所として
第4章 まちの日常の中にある精神科病院 人と人が触れ合い、自然に交流が生まれる場所であること
第5章 福祉や医療が組み込まれたまち 誰もが住みやすいまちをつくる
第6章 心が息づく建築 建築設計を通じてすべての人が心豊かに過ごす未来へ
医療福祉建築の設計から
建築の本質を読み解く
精神科病院をはじめとする医療福祉建築を多数手がけてきた著者が問い続けたのは、「心を病んだ人にふさわしい空間とは何か」。患者を隔離するのではなく、人としての尊厳を支える建築環境を医療現場とともに模索してきた。その実践を通じて見えてきた、建築の本質と社会に果たす役割を語る、本質的な建築論。
建築とは何か。その本質的な価値や役割とは何なのか――著者はこの問いを建築の現場に立ち続けながら、繰り返し自らに問いかけてきました。
建築とは本来、厳しい自然環境の中で、少しでも安心して暮らせる場をつくろうとする人間の営みから始まったものです。しかし現代では、建築技術の進歩や価値観の多様化のなかで、建築が「作品」として消費される傾向が強まり、その本質を問う声は長く影を潜めてきました。
それでも近年、地球環境の変化や社会の不確実性を背景に、建築の役割を根本から問い直そうとする動きが少しずつ広がりつつあります。
だからこそ今、建築の本質を見つめ直すべき時期に来ている――著者はそう考えています。
著者は住宅や公共施設に加え、とくに精神科病院などの医療福祉建築に多く携わってきました。かつて多くの精神科病院が患者の社会的隔離を前提としていたなかで、著者は「心を病んだ人が治療を受け、社会に戻る場としてふさわしい建築とは何か」を問い続けてきました。
心地よい光と風、人との自然な交流、そして独りで過ごせる静かな場所。――そうした環境が回復に欠かせないと考え、精神科だけでも約40病院、100を超えるプロジェクトの設計を手がけています。
本書は精神科病院の設計をとおして著者が発見した建築の本質や建築の持つ力についてあらためて語ったものです。今、建築設計の世界で活躍し、あるいはこれから建築設計の世界に入ろうとする若い人に、建築とは何かを考えるきっかけを与えてくれる一冊です。