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[日販商品データベースより]
なぜ、日本は勝算の薄い戦争に突入したのか。開戦は通常、外交交渉決裂の結果として説明される。しかし、交渉が決裂するのは戦争が選択肢としてあるからではないか。その動因として史資料からくり返し浮かび上がるのは、国家生存権の思想であり、北一輝・近衛文麿・石原莞爾がその系譜に連なる。
かれらが主唱し、広く浸透した国家生存権の思想は自国本位の思想だったが、それを正義と信じ、それが否定されたとき、日本は奇襲に訴えた。開戦によって、かれらのいう日本の生存権がどう守られるのか、という見通しは曖昧なまま、戦争はほとんど運命のようにとらえられていた。本書はこの国家生存権の思想の始原、発展、そして終焉を、アジア主義との関係を重視しつつ、当時の記録をふんだんに読み込んでたどり直す。
捨て身の聖戦という筋立ては情緒的な語りを呼ぶ。戦争指導者の立場にも理解を示すべきだという著作も、後を絶たないだろう。しかし「歴史から教訓を得る道はそこにはない」(「あとがき」より)。
連合国側はもとより、アジア諸国民におよそ1800万、日本人に310万の死者を出した「この」戦争。生存権のためには滅亡も辞さないという過ちの深度を、50余年の著者の研究蓄積から問う。