- 昏い時代の読書 宮嶋資夫から野坂昭如へ
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- 価格
- 2,420円(本体2,200円+税)
- 発行年月
- 2025年08月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784065406670
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[BOOKデータベースより]
太宰は「人間がだめになった」と呟き、安吾は堕落を呼びかけ、瓦礫の上で野坂昭如は哄笑し続けた。大正・昭和・平成の時代にわたって、どうしようもなく救いを求め、作品のうちにつかの間それを浮かび上がらせることに成功しながらも、容赦ない現実に敗れ去った五人の作家の軌跡。彼らの挫折は、令和の社会の絶望を先取りするものだった。ルールも理性も足元から崩れていく世界の片隅で、それでも、ものを書き、読むことの意味とは?希望なき時代の読書のすすめ。
1 死に憑かれて―宮嶋資夫というヤマイヌ(「山犬」;「病犬」;「闇犬」)
2 無何有の明滅―太宰治という掟破り(「おめえ、なにしに生きでるば」;「燈籠」幻想から「竜宮」幻想へ;呪わしき立往生)
3 タブラ・ラサにたたずむ―坂口安吾という「ふるさと」(獣性と破壊;「ファルス」;死と「ふるさと」)
4 瞑さのアナーキズム―桐山襲という「違う世界」(政治と文学;絶望‐叛逆‐絶望;「違う世界」を求めて)
5 ディストピアの妄想―野坂昭如という廃墟(子供たち;花たち;「だって、私たち、もう死んでるんですもの」)