- 語られた親鸞
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- 価格
- 1,430円(本体1,300円+税)
- 発行年月
- 2025年08月
- 判型
- A6
- ISBN
- 9784831827050
[日販商品データベースより]
鎌倉時代から明治期にいたるまで、親鸞の「物語」はどのように語り継がれてきたのか。史実ではなく「物語」としての受容や形成の視点から「親鸞伝」を読み解く。
【目 次】
はじめに―「お話」としての親鸞伝
第一章 物語型の教義書―鎌倉時代後期から南北朝時代
1『親鸞聖人御因縁』―「親鸞と玉日の物語」のはじまり/2和歌の世界からの逸脱―中世文化における和歌の意味/3聖なる人の誕生―女犯偈と成仏/4女犯偈に関わる二種の物語―中世における物語の作り方/5玉女と玉日―巫女的な女性/6読者に要求される知識―「衆」の結集と親鸞伝/7真仏因縁―「まことの仏」誕生の物語/8「真仏因縁」と『伝絵』―二元的思考の導入/9「親鸞因縁」と『伝絵』―女犯偈の意味の変更/10源海因縁―鎌倉悟真寺と荒木門徒
第二章 「正しい解釈」の追求―南北朝から室町前期
1親鸞像の父・存覚―儀式における物語の活用/2相互注釈関係―『御伝鈔』注釈史の起点/3『親鸞聖人御因縁秘伝鈔』―『御伝鈔』で『御因縁』を注釈する/4根本聖典は『御伝鈔』―彼岸から此岸へ
第三章 物語不在の時代―室町中期
1本願寺蓮如―本尊は弥陀、祖師は親鸞/2専修寺真慧―もうひとつの「全国的教団」
第四章 真宗流メディアミックス―室町後期から江戸前期
1花開く親鸞伝―注釈書から古浄瑠璃まで/2「真宗門徒の常識」の成立―知の受け皿の形成/3古浄瑠璃―門流的親鸞伝からの脱却/4『御伝鈔』注釈書―隠された意味を求めて/5『御伝照蒙記』―「正しい解釈」と「正しい史実」/6親鸞物浄瑠璃上演禁止―本願寺のダブルスタンダード/7二十四輩伝承―ヒエラルキー構築と親鸞伝説/8康楽寺の絵解き本―文字と声を架橋するシステム/9『良観和讃』―「似て非なる物語」群/10室町後期から江戸前期の「親鸞と玉日の結婚物語」
第五章 「東国の親鸞」の発見―江戸中期
1戦国末期の高田伝―三人の祖師たち/2仏光寺本『伝絵』の登場―聖典に異本があった/3出版の力―仏光寺本『伝絵』の波紋/4『高田親鸞聖人正統伝』の刊行―「実伝」の誕生/5『正統伝』における親鸞と玉日―既刊本から「秘伝」を作る/6『親鸞聖人正明伝』の刊行―『正統伝』典拠の提出/7「東国教団」の発見―真宗史における歴史認識問題の発展
第六章 読本から近代史学へ―江戸後期から明治
1赤山明神譚の在地定着―刊本から宝物が生まれる/2結城称名寺の女身堂―伝説の成長/3『玉日宮御遺状記』―平仮名絵入りの注釈書/4『親鸞聖人絵詞伝』―平仮名絵入り親鸞伝の成/5『親鸞聖人御化導実記』―語りと文字の交錯/6『親鸞聖人御一代記図絵』―江戸と明治の連続性/7近代史学の誕生―「人間親鸞」の物語
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