- 生きることでなぜ、たましいの傷が癒されるのか
-
紛争地ルワンダに暮らす人びとの民族誌
白水社
大竹裕子
- 価格
- 3,080円(本体2,800円+税)
- 発行年月
- 2025年08月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784560091708

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[BOOKデータベースより]
アフリカ大陸の中央に位置する小国、ルワンダ。そこに住む人びとは、1990年代に内戦と虐殺、殺戮、難民化といった幾多の惨事を体験した。とくに、1994年に起きたジェノサイドは、20世紀における重大な人道問題のひとつとして世界的に注目を集めた。本書は、政府から抑圧され、国際支援の枠組みからもこぼれ落ちてしまった住民たちの心の「回復」を、つぶさに描いた民族誌である。権力を握る存在によって沈黙させられ、ほとんど顧みられることのない人びとに光を当て、彼らと同じ目線に立って世界を眺め、彼らの生きてきた体験と記憶を丁寧に描き出す。
プロローグ―支援からこぼれ落ちた人びと
[日販商品データベースより]第1章 生きることを支える支援のあり方を求めて
第2章 沈黙が生まれたいきさつ
第3章 大切な人たちを殺された苦しみ
第4章 回復の道のりは未来へと向かう
第5章 いのちの円環
第6章 回復の限界
第7章 生きることでなぜ、たましいの傷が癒されるのか
エピローグ―より善い未来を創り出そうとし続けるその試み
暴力と和解と赦し、そしていのちの円環
ルワンダは、ナチスによるユダヤ人虐殺と比較されうるジェノサイドを経験したことで知られる。本書は、ジェノサイド後も政治的抑圧を受け続ける住民たちが、国際社会や政府から見捨てられながらも、いかに自分たちの力で回復してきたのかを、医療人類学の視点から詳細に分析したエスノグラフィ(民族誌)である。
草の根の住民たちにとって紛争による苦しみとは何であり、回復とは何を意味するのかを、世代を越境する「いのち」のあり方と「生きる」ことを分析的視点としながら掘り下げた。
また、本書は、非西洋社会における人間の心と精神、共同体のあり方をポストコロニアリズムの立場から見直す。紛争・災害時に用いられる「トラウマ」「PTSD」概念は、西洋における精神医学を基礎として発展してきた。
これらを非西洋社会、とくにアフリカの紛争地に持ち込んだとき、植民地化の歴史と文化の違いにより現地コミュニティとの摩擦が生じやすいことが知られている。
この問題を解決するため、紛争地における心の傷と回復についての理論を草の根の住民たちの語りと観察記録の分析にもとづき呈示する試み。