- 物語の反乱
-
倫理感覚と文学の意味
- 価格
- 4,400円(本体4,000円+税)
- 発行年月
- 2025年07月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784779130588
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[BOOKデータベースより]
「言語芸術」は言語によって示される意味と倫理感覚との相互作用をもたらす。言説は、初期の社会においても近年の社会においても、倫理感覚と文学作品の意味を、両者の密接に関連しながらも調和の取れていない内的な結びつきを明るみに出しながら融合している。
第一部 多くの文化に見られる歴史的現象と、文学理論に対するその意味について(プラトンの詩学と枢軸文化革命;文学理論と枢軸時代の解釈学の説明)
[日販商品データベースより]第二部 意味の識別と倫理感覚の神経認知学的裏付けと進化論的前史(文学の意味の前史 関心、感情、社会性;文学の意味の前史 信頼、主体性、そして象徴文化;情動的不協和、道徳的社会性、そして倫理感覚の前史)
結論
"本書(ETHICAL SENSE AND LITERARY SIGNIFICANCE, Routledge, 2024)は、倫理学、神経認知科学、進化論、そして文学理論を統合することで、人類に特徴的な「強い社会性」を想像としての言説がどう扱ってきたか、そしてそのように扱うことによって文化史・文学史がどう形成されてきたかを考察している。多くの点で、信じがたい進化史の産物ともいえる人類の強い社会性は、複雑かつ偶発的で、これがあるために、「我々にとって重要であるように感じられるもの」と「倫理感覚が否応なしに重要であると認めよと働きかけているように見えるもの」とが、相互に密接に結びつきながらもそれと同時に解決不能な矛盾として、残されることになる。本書は、文学を「単なる何か別のものの表象」に還元することなく、「文学」と「文化史」を結びつけようとしている。本書の主張は、非自己中心的な意味づけと自己中心的な意味づけの間に生じる感情的な「相違」が、(言語芸術が――しばしば不安をかきたてる社会を批判するような形で――扱う)「生物文化的に進化した強い社会性の根幹」にある、というものである。きわめて豊かな想像としての言説は、形成過程における初期の社会であれ、近年の社会であれ、倫理感覚と文学作品の意味とが、入り組んだ内的な結びつきを明るみに出しながら、調和を取ることもなく、それでいて、融合してしまっているのである。"