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[BOOKデータベースより]
往診先の家族と医師の関係を描いた表題作はじめ、精神科医の観察と感受と寛容が生んだエッセイ、全38編。
1(家族の深淵 往診で垣間見たもの;Y夫人のこと;二つの官邸へ ほか)
[日販商品データベースより]2(治療文化論再考 第一回多文化間精神医学会において;分裂病の陥穽;精神病棟の設計に参与する ほか)
3(ハンガリーへの旅から 一九九二年六月;カテドラルの夜;ある少女 ほか)
「執筆依頼が来ると、私はまず、折口信夫が弟子にかねがね〈心躍りのしない文章は書くものじゃないよ〉と言っていたことを思い出す……自分の領域で、しかも今までにない新しい切り口をみせることができるものが私にはいちばんいい。20パーセントぐらいは冒険的要素があっても、つまり未知の領域に乗り出す冒険があってもいい」
3年前、エッセイ集『記憶の肖像』を世に送った著者は、その後も、精神科医としての日々のなかで、さまざまなスタイルの文章を紡ぎつづけてきた。専門である分裂病を論じても、ギリシャ文学について書いても、戦後を生きた日々や友人の思い出、そして阪神大震災の渦中の神戸の様子を描くときにも、そこには鋭い観察眼と稀なる感受と寛容が折り合わさって、無比の文体が構築される。その文章を一書にまとめた。
医師として往診先の家庭に赴くときの心づもりや現場の模様をたんたんと綴った表題作「家族の深淵」、かつて下宿していた韓国夫人の思い出を主奏に、ウィルス学から精神科に転身する当時の自分と周辺の姿、さらに祖父の生き方を重ね書きした「Y夫人のこと」をはじめ、分裂病や老い、ハンガリーへの旅、ギリシャ詩について、独自の文化論でもある「きのこの匂いについて」、原稿依頼から完成までの書き手の心身の変容を細部までユーモラスに描いた「執筆過程の生理学」まで38篇。冷戦時代とともに生き、神戸に住まい神戸を愛する著者のみごとなオブジェである。
第50回毎日出版文化賞受賞。