[BOOKデータベースより]
明治維新以降、「お金教」という煩悩を暴走させてきた人たちが世の中につくり出した「新たなカースト」の中で、多くの人たちが苦しんでいます。その苦しみは「自己責任」ではありません。歴史や世の中の原理原則を学び、乗り越える。
序章 人は太陽、火、そしてお金を崇めた
第1部 宗教とお金の誕生(宗教とお金、どちらが先に生まれたのか;農耕が富を生み、そこからさらに争いと宗教が生まれた;八百万の神の中でも、なぜ太陽神は特別だったのか)
第2部 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教(キリスト教もイスラム教も、ユダヤ教と税金が生んだ;教会税が大航海時代を導き、教会の堕落が宗教改革につながる;徴税の成功がもたらした産業革命、失敗がもたらしたフランス革命;なぜ戦争は起こるのか。世界大戦とその後の世界)
第3部 仏教の誕生と広がり(僧は「生産活動をしない」「支えられる」ことが仏教の前提;インドで生まれ、インドではいったん滅んだ仏教;アジアの仏教史(1)―南伝仏教と北伝仏教;アジアの仏教史(2)―大乗仏教は中国、韓国、台湾、そして日本へ)
第4部 日本の仏教(学問としての仏教から、支配者・統治者のための仏教へ;「偉い人のため」から「民衆のため」の仏教へ;葬式仏教に至った江戸時代、「お金教」に絡め取られた明治時代)
終章 争いの終わらない世界を生きる
なぜ、人はお金教に入信してしまうのか?
YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」には多くの悩みが寄せられます。
悩みのトップにくるのは、「お金の悩み」なのです。少ない人も多い人も、お金で悩んでいます。実は、私たち僧も同じです。正見を説く仏教は、現実に存在するお金の悩みにしっかり対峙し、応えていかなくてはならないのです。
私が学生の頃、教授から言われた言葉があります。
Follow the money.
(世の中で起きる出来事の真実を知りたければ、お金の流れを追いなさい)
お金の流れを追っていくと、そこに「真実」が見えてきます。
歴史というのは言うなれば、「勝者の歴史」です。争いの勝者によって都合よくつくられた物語です。私たちが教科書で習う歴史も、それは同じです。真実を知るためには、お金の流れを追うしかありません。なぜならお金の流れは、嘘をつかないからです。そしてそれは、現在の歴史においても変わりません。
本書は、宗教、お金、戦、この3つの絡まりをほぐしながら、歴史を見ていきます。
3つの絡まりをほぐすことができるのが、お釈迦様の教え=真実を見る目だと私は考えています。
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