- シリアの秘密の図書館
-
くもん出版
ワファ―・タルノーフスカ ヴァリ・ミンツィ 原田勝- 価格
- 1,760円(本体1,600円+税)
- 発行年月
- 2025年05月
- 判型
- B4
- ISBN
- 9784774338538
[BOOKデータベースより]
突然はじまった内戦にゆれるシリアの町・ダマスカス。がれきからあつめられた本の山を見て、ヌールはあることを思いつきました。「ねえ、秘密の図書館を作らない?」図書館のうわさは、やがて町の人たちにも広まって…。IPPY Book Awards児童書部門2022年金賞受賞作。
[日販商品データベースより]日常を破壊された人々が希望と安らぎを見出したのは、街から集められたたくさんの本だった――。レバノン内戦経験者である著者が、内戦下のシリアに実在した秘密図書館から着想を受けて紡いだ物語絵本。
なぜ、人間には本が必要なのか。困難な状況下でこそ発揮される、図書館の存在意義とは。
IPPY Award児童書部門金賞をはじめ、数々の賞に輝く話題作。小学校中学年から。
=あらすじ=
ヌールの暮らすダマスカスは、かつて花々の香りにあふれる美しい街だった。
しかし内戦が始まってからというもの、街は危険な戦場へと一変し、ヌールたちは地下シェルターでの避難生活を余儀なくされるようになる。
そんななか、ヌールとそのいとこ・アミールはあることを思いつく――秘密の地下図書館を作ろう!
やがてふたりが作った地下図書館は、恐怖と不安に苛まれるダマスカスの人々にとって、希望の光となっていく。
=受賞歴=
2024年 Anne Izard Storytellers’Choice Award受賞
2023年 Nautilus Book Awards金賞受賞
2022年 IPPY Award児童書部門金賞受賞
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どうして人間は争いをやめないのだろう。
ワファー・タルノーフスカさん作の絵本『シリアの秘密の図書館』を読んでいるまさにその最中の2025年7月、
イスラエル軍がシリアの首都ダマスカスに空爆を行った生々しい映像が伝わってきた。
今回の空爆とこの絵本の中で描かれている紛争とは別の争いだろうが、
争いには変わりはない。
今回の空爆でも犠牲者が出ているし、この絵本に描かれているように地下シェルターに避難している人もいるだろう。
そもそもこの絵本の作者タルノーフスカさんも、レバノン内戦経験者で、
内戦下のシリアに実在した秘密図書館から着想を得たそうだ。
爆撃によって街のあちこちに打ち捨てられた本を集めて図書館を開く、
絵本で描かれているようなことが実際にシリアのアサド政権下での内戦の時代にあったという。
絵本では図書館を作った父親が図書館に集まってくる人たちを見て、
「なぜ本にはそんな力があるんだろう?」と問いかける場面がある。
問われて娘は「本は人間みたいに争わない」と答えている。
さらに、絵本巻末にある作者の言葉の中で、
図書館員に教えられたこんな言葉が紹介されている。
「本は雨に似ている。雨がふれば、かならず草木が育つ。」
地下壕でつくられた秘密の図書館ではなく、
世界中の人が爆撃もない平和な図書館でみんなが堂々と本を読める
そんな時代が来ることを願ってやまない。(夏の雨さん 70代以上・埼玉県 )
【情報提供・絵本ナビ】