[BOOKデータベースより]
1 総論(辺境と国郡行政;辺境と宗教;古代東北の交通と地域編成―「山道蝦夷」と横手盆地に注目して;考古学からみた辺境における地域支配の形成と交通路―陸奥国南部を中心として;古代の辺境・辺要としての出羽国;辺要国・縁海国;西海道と辺境・交通)
2 辺境の交通と領域(陸奥国中部における支配領域の拡大と交通・社会―飛鳥・奈良時代を中心に;出羽山道駅路と「秋田之道」を復元する;越後・出羽における支配の拡大と交通;出羽国南部の東山道駅路―直路と延喜式ルート;辺境・壱岐の豪族と交通;南九州の交通と辺境論)
3 辺境をめぐる交流・交易(東北北部から北海道に運ばれた土器―須恵器観の視点から;東北地方の仏教と寺院政策;九州地方の仏教と寺院政策;八世紀初頭における疫病流行と北方辺境地域―和銅元年陸奥国戸口損益帳の分析から)
4 遺構事例(栃木県大田原市小松原遺跡―附 石田遺跡、佐良土上の原2遺跡;滋賀県栗東市高野遺跡の調査;大和国横大路;紀和国境付近の南海道駅路)
5 付録地図
時代と共に揺れ動いた律令国家と蝦夷・隼人・朝鮮半島等との境界で、何が起こっていたのか
東北地方の蝦夷、九州地方の隼人等、律令国家の支配が及ばない周縁との接点=辺境に注目し、交通が果たした機能に迫る
【内容説明】
@辺境と交通をテーマに文献史学・考古学による書き下ろし論考25本
奈良・平安時代、東北地方の蝦夷の人々や九州地方の隼人など、律令国家の周縁地域には支配領域との接点=辺境が存在した。その辺境に注目し、交流や交易の意味も含む「交通」を切り口に、文献史学・考古学の両側面から、最新の研究成果をふまえた書き下ろし論考25本を収録。
A東北地方の蝦夷と辺境
律令国家の支配領域が越後・陸奥・出羽地方に展開する奈良・平安時代において、軍事と交通路の整備、国家権力との関係、軍事境界線の目視できる目印となった城柵、国郡行政による律令国家支配の実像、人口調査が辺境の人々に与えた影響など、辺境の地域で繰り広げられた諸相を論じる。
B九州地方の隼人と辺境
奈良時代の初頭に律令国家の支配領域に取り込まれた、九州地方の隼人。同地方には、朝鮮半島と隣接した壱岐・南島など、律令国家の支配が及ばない島々も存在した。こうした諸地域が律令国家とどのように接触し、交流したのか。国府を基点とした交通路の整備、仏教の多様な展開・受容など、その多面的な諸相を明らかにする。
C土器などの交易からみた多様な辺境の特質
陸奥から北海道に運ばれた土器や、東北と関東の土器の移動に注目した交易、琉球を含む南島との交易など、多角的な視点で、辺境の特質を明らかにする。
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