流動する中国社会

疎外と連帯
東アジア研究所講座　

慶應義塾大学東アジア研究所 慶應義塾大学出版会
鄭浩瀾　

• 価格: 2,200円（本体2,000円＋税）
• 発行年月: 2025年03月
• 判型: 四六判
• ISBN: 9784766430226

内容情報

[BOOKデータベースより]

序章（鄭浩瀾）
第１部　何を包摂し、何を疎外したのか（人民民主独裁体制における労働者の連帯と疎外（小嶋華津子）；人民をつくる―人民代表大会の代表とは誰か（加茂具樹）；文化大革命の派閥抗争とは何だったのか（谷川真一）；中国社会の逸脱と管理―改革開放後の社会統制を中心に（金野純）；近代中国リベラリズムからみる疎外と連帯（中村元哉））
第２部　ダイナミックな社会―国家関係（二〇世紀前半、中国華南地域における社会構造と武装勢力（山本真）；「境界」を問う―農村社会の連帯関係からみた革命と社会主義（鄭浩瀾）；現代中国におけるフェミニズムの連帯の系譜―セクシュアリティの自由をめぐって（大橋史恵）；中国経済は、国家主導か民間主導か（梶谷懐））
第３部　流動する信仰・アイデンティティ（改革開放期中国の民俗宗教―「神、祖先、鬼」とその霊験（志賀市子）；宗族とは何か？―客家地域のフィールドから考え直す（河合洋尚）；エスニック・アイデンティティの多元性―広東省珠江デルタの人びとを例に（長沼さやか）；排他が生み出す連帯―回族のエスニシティと宗教性をめぐる動態）

[日販商品データベースより]

・国家と社会、社会と個人、その見えざる緊張関係に迫る。
・20世紀中国の複雑な躍動を解き明かす。

国家と社会の相互作用に焦点を当てながら、20 世紀中国を舞台に、国家権力と土着的な社会連帯が織りなす複雑な関係性を描き出す。政治・経済、信仰やアイデンティティなどにおける「疎外と連帯」を学際的視点から分析し、多様で流動的な中国社会の本質に迫る一冊。