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家持の歌学はどのように形成されたのか。大伴書持、池主や田辺福麻呂らとの交流過程で、家持の歌には歌学意識が強く反映されていく。その様相を、題詞・本文・左注が織りなす世界から読み取り、新鮮な家持像を浮かび上がらせる。
序章 本書の構成と概要
第一章 巻八の夏雑歌群
第二章 大伴書持と大伴家持との贈報歌群
第三章 安積皇子挽歌論
第四章 二上山の賦
第五章 田辺福麻呂の越中家持訪問と福麻呂歌集の追補―家持歌と万葉集編纂にもたらした意味
第六章 大伴家持が幻視したをとめ
第七章 家持が過ごした久迩京時代の催馬楽「沢田川」―「沢田川 袖つくばかり 浅けれど 恭仁の宮人 高橋わたす」
第八章 家持時代の「書かれる歌」と「詠唱される歌」との“距離”
補論 詠まれる歌・書かれる歌、そして読まれる歌―万葉集から考える
第九章 都が讃美される歌―「藤原宮役民作歌論」
第十章 『万葉集』と東アジアの恋愛詩
終章 本書の成果と課題
家持の歌学はどのように形成されたのか。
大伴書持、池主や田辺福麻呂らとの交流過程で、家持の歌には歌学意識が強く反映されていく。
その様相を、題詞・本文・左注が織りなす世界から読み取り、新鮮な家持像を浮かび上がらせる。