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[BOOKデータベースより]
夏目漱石は、評論や講演では、明治という大きな時代変化の中での国家や社会の変化を巨視的に論じることが多かったが、一転して小説では、背景に政治、経済といった公的領域の問題を組み込みつつも、人と人との細やかで複雑な関係を微視的に見つめる細やかな物語を書き続けた。特に、急速に変化していく社会と、それに急かされていく私的領域との軋轢が最も顕著に表れる「家族」には常に注意を注ぎ続け、『それから』『こころ』『道草』などの代表的作品で常に触れてきた。そんな流れの最後の作品が『明暗』である。本書では、今も変質し続けている「家族のありかた」について、漱石の時代を始点として読み解きながら、一〇〇年前の時間と私たちの現在を行き来しつつ考察していくことを試みる。
序章 家族ゲームの物語としての『明暗』
[日販商品データベースより]第1章 「家庭」という劇場
第2章 言葉とジェンダー構造
第3章 男性性と「金」
第4章 お延と「愛」
第5章 七つの三角形
終章 継続のための均衡を探して
いま! の問題意識で名著を読み直すシリーズの23 巻目は、夏目漱石晩年の作品『明暗』を取り上げる。
テーマは「家族」。漱石は、急速に変化していく社会と、それに急かされていく私的領域との軋轢が最も顕著に表れる「家族」には常に注意を注ぎ続け、『坊ちゃん』『それから』『こころ』などの代表作で常に触れてきた。その流れの最後の作品である『明暗』。漱石研究を専門に置きつつ、フェミニズム、結婚、家庭などへの論評、著作を多く執筆している飯田祐子氏が、変質していく「家族のありかた」を、明治期の漱石の視点をベースに置きながら考察。「家族を作り、維持していく」ことの複雑さ、難しさ、そこで生じる問題点は時代を超える。