[BOOKデータベースより]
「都市」と「村」の原理に折り合いをつけながら世間に「プロレス」と「ルチャ」(闘い)を仕掛ける。奈良県東吉野村で「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」を運営する移住実践者による“逆”自己啓発書。
第1章 僕たちはどう生きづらいのか(僕たちが「資本の原理」から逃げ出した理由―奈良県東吉野村で生まれた「土着の知」の行き先;「生きづらさ」感じる社会をつくる一つの価値観―自分の価値を見失わず、生き抜くための思考法;「コスパ」と「スマート」の行き着く先にある「疎外」―「他人から必要とされているのか否か」をやめる)
第2章 僕たちが図書館をする理由(僕たちが「利益を生まない図書館」を続ける理由―「他者の欲望」模倣より「ちょうどよい」身体実感;「風呂なし賃貸物件」は「失われた30年の帰結」だった―社会的貧困を踏まえて「借り」を生活に取り戻す;地域社会の「しがらみ」と折り合いをつける思考法―「土着」と「離床」のちょうどよいリアリティ)
第3章 東吉野村で「二つの原理」を考える(「村の原理」と「都市の原理」に折り合いをつける―実は大事な「昔から続いてきた」「めんどくさい」;「もちつもたれつ」で生きのびてきた「神仏習合」―「二つの原理」で此岸と彼岸を行ったり来たり;「人間一人では生きていけない」を正面から考える―「個人の原理」と「共同体の原理」の決定的違い;『もののけ姫』が描いた「結果より過程」の哲学―目的なく「顔を出す」行為に支えられている社会)
第4章 渡世人として生きていく(「若者の邪魔」をしてはいけない人口減少社会―年長者は「仕方ねぇなぁ」と待ち続けるしかない;寅さんが「何度でも失敗が許される」本当の理由―渡る世間には「ケアと就労」二つの原理が必要だ;「ワーク・ライフ・バランス」は「無理ゲー」です―「いい子」を産む経済成長前提の社会構造の限界)
第5章 土着人類学を通してこれからを考える(「リスキリングせよ、さもなくば自己責任」の未来―「ガンダム」が描いた「デジタル社会」への適応;「心は売っても魂は売らない」ファンキーな土着―「逃れられない病」を土臭く泥臭く生きていく ほか)
青木君の文章と思考はつねに揺らぎ、葛藤している。決して単一原理に執着すまいというつよい決意が彼の文体に『過剰なまでの節度』(そんなものがあるのだ)を与えている。――内田 樹
奈良県東吉野村への移住実践者で、人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」主催者による「土着」論。「都市の原理」と「村の原理」に折り合いを付けながら、いかに世間へ「ルチャ」(格闘)を仕掛けるか。若き在野研究者が綴る、生きる勇気が湧いてくる「逆」自己啓発書。
相手と関係をつくり、その関係の中でいかに生きていくか。この「相手」には、自分の中の「うまくコントロールできない自分」も含まれています。この相手とともにどう生きていくか。それこそ、僕が考える「闘い」(スペイン語でルチャ)です。だから本書で述べている武器とは、相手の技を受け、さらに強い技で返すことで生命力を高め合うような、「相手がワルツを踊ればワルツを、ジルバを踊ればジルバを」というかの名言にもあるような、「相手があってこその生」を築いていくための思考法のことなのです。本書では、相手との競争に勝つための武器を個別具体的に提示するのではなく、さまざまな事例を取り上げながら、「僕たちの闘い方」を一緒に考えていくことを目的としています。――「はじめに」より
ある程度長く生きていれば分かるように、競争した相手が味方になったり、時には味方が敵になったりすることがあります。もしくは大切なプレゼンや試験や試合の前の日に限って眠れなかったり、うまく話しかけたいのにその場に行くと言葉が出てこなかったり、「自分のことが嫌い」という人は「自分こそが一番の敵」だと思っているかもしれませんね。むしろ、相手がいるからこそ僕たちは闘うことができる。相手がいるからこそ僕たちは生きていくことができる。この考え方こそ、巷で「茶番」の比喩として使われるのとは全く異なる、本当の意味での「プロレス的思考」です。馬場がいたから猪木があった。長州と藤波、小林と佐山、山田と佐野、棚橋と中邑も同様でしょう。決して二人ではなく、武藤、橋本、蝶野などといった三人の場合もあるかもしれない。分かる人にしか分からない例えですみません。――「はじめに」より
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