[BOOKデータベースより]
1 バイオメカニクスの立場と構成的解析手法
2 人体運動器の構成と運動記述のための解剖学
3 股関節を例とした静力学
4 膝関節を例としたヒトの関節の構成
5 人体運動の推定方法
6 生体アクチュエータとしての筋
7 バイオメカニクスの応用
8 生体コンピュータの基本回路としてのニューロン
9 運動コントロールのソフトウェア
付録
【書籍の特徴】
バイオメカニクスが対象とする範囲は広く,それらを本書の中ですべて解説することは難しい。本書では扱う範囲をヒトの運動に絞り,どのようにヒトの運動を理解するのかを中心テーマとして扱った。また,できるだけさまざまな観点からこれまで発表されている生物機能の工学モデルに言及した点も本書の特徴の一つである。
【本書の構成】
第1章では,バイオメカニクスの歴史,取り扱う範囲について解説するとともに,バイオメカニクス研究の基本的な考え方である構成的解析手法を解説した。
第2章では,人体運動器の構成と運動記述のための解剖学について学ぶ。医学,生理学の世界での運動に関する研究の歴史は古い。新しいロボット,特にヒューマノイドを研究したい読者はこの学問分野での成果を学ぶ機会が多い。そのために必要な最低限の知識をまとめた。
第3章では,人体の運動器のうち,最も理解が進んでいる股関節のバイオメカニクスを対象に,ヒトの運動理解への静力学の適用方法を解説する。
第4章では,ヒトのジョイント,すなわち関節について学ぶ。ヒトのジョイントと機械のジョイントはその動作原理から大きく異なっている。膝関節を中心にヒトのジョイントの構成原理について解説した。
第5章では,バイオメカニクスにおける動力学の適用を学ぶ。ヒトの運動を力学の問題に置き換える方法,運動解析の方法について理解を深めて欲しい。また,この章では,ヒトの歩行についても言及した。
第6章では,ヒトのアクチュエータである筋について学ぶ。筋はエンジン,電気モータにくらべて出力/重量比が高く,エネルギー効率が高いといわれている。筋収縮のメカニズムについて理解を深めて欲しい。
第7章では,バイオメカニクスの応用として,運動計測装置の計測原理,運動のシミュレーション方法を解説するとともに,筋シナジー解析,福祉分野へのバイオメカニクス応用の基礎を解説した。
第8章では,運動のコントロール機能を担うニューロンについて,その構造,発火のメカニズムから,シナプスの生理学について学ぶ。また,基本的なニューロン回路からニューロコンピューティングまでを解説する。
第9章では,脳-神経系について学ぶ。ヒトの運動のコントロールを中心に,脳・脳幹・脊髄の機能,基本的な知覚経路,運動経路,脊髄における反射機構,脊髄内の歩行パターン発生回路についても言及した。
【著者からのメッセージ】
バイオメカニクス,バイオエンジニアリングなどのヒト科学,ヒト技術は今世紀の科学技術の中心になるといわれている。ヒト科学技術を発展させるのは若い読者である。本書が読者のこれからの研究の一助になればと願っている。
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