[BOOKデータベースより]
中華民国総統・〓介石夫人として外交の表舞台に立ち、流暢な英語を駆使して、日本軍の横暴を米国に訴え続けた「宋家の三姉妹」の三女・美齢。戦後、国共内戦に敗れて大陸から台湾へ逃れ、長らく不遇に甘んじたのち、米国に移住。百五歳でニューヨークの豪邸で亡くなる前に、大切にしていた数百着もの高級チャイナドレスを切り刻んで捨てていたという。その背景に何があったのか―。没後二十年を経て初めて明かされる“女傑”の素顔と日中秘史。
プロローグ 切り刻まれたチャイナドレス
第1章 日中開戦直後の対米放送
第2章 宋一族「家族の肖像」
第3章 恵まれた米国留学生活
第4章 〓介石との結婚
第5章 理想の国を目指した「新生活運動」
第6章 宋美齢と日本外交の「宣伝戦」
第7章 全米を魅了したファーストレディ
第8章 「四巨頭」からの失墜
第9章 挫折の台湾時代
第10章 失意と追憶の日々
日米を戦争へと導いたのはこの女傑だった
中華民国総統・蒋介石夫人として外交の表舞台に立ち、流暢な英語を駆使して、日本軍の横暴を米国に訴え続けた「宋家の三姉妹」の三女・美齢。独裁的な夫を陰で支え、米国の支援を引き出して対日開戦へと導いた彼女は、国共内戦に敗れて台湾に移り住んで以降、長らく不遇に甘んじることになった。
さらに米国移住後、百五歳でニューヨークの豪邸で亡くなる前に、大切にしていた数百着もの高級チャイナドレスを切り刻んで捨てていたという。その背景に何があったのか──。
〈ここに、興味深い資料がある。宋美齢演説の翌月、戦前の内閣情報部が「極秘」とした記録資料……の中に、次のような解説が付けられている。
支那事変に関する国際放送は我が国からも再三行われたが、未だ曾て斯くの如き待遇を受けたことはない。……その意味でこの放送は、現在においておよそ放送のもたらし得る最大の効果を挙げ得たものといい得るであろう。それだけに日本に与えた損害は大きく、これを一転機として米国の対日感情が悪化し、それが政府に反映して来たところへ、南京の爆撃によって更に拍車を加え、形勢がついに一転したと見るべきであろう。〉(「第一章 日中開戦直後の対米放送」より抜粋)
米国在住のノンフィクション作家が日・米・台を徹底取材した傑作評伝。
【編集担当からのおすすめ情報】
蒋介石率いる中国国民党は、日中戦争で日本軍の猛攻に耐えながら、米国の支援を引き出しつつ抵抗を続けました。「泥沼」と言われた長期戦を戦う中で、日本は対米戦争に突入し、甚大な被害を被った末に敗戦・降伏へと追い込まれました。
実は、その「日米激突」に至るまでの鍵を握っていたのは、蒋介石よりもその夫人──宋美齢(マダム・ジャン・カイセック)だったことが、本書で明かされます。
米国在住の著者・譚氏は、中国、台湾、米国、そして日本の資料を丹念に調査・分析し、宋美齢がいかに米国を味方につけ、日本との戦争へと導いていったかを検証していきます。
戦後80年、宋美齢没後20年を経て、初めて明かされる日中の裏面史を、ぜひ書店で手に取ってご覧ください。
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