医師の「献身」

ポーランド建国と草の根知識人　１８９０ー１９２０
プリミエ・コレクション　１２９

京都大学学術出版会
福元健之　

• 価格: 5,280円（本体4,800円＋税）
• 発行年月: 2024年03月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784814005123

内容情報

[BOOKデータベースより]

地方医師たちの目は、国家の建設へと向けられた。ポーランドのマンチェスターと呼ばれた多民族都市ウッチ。地方医療を牽引した医師たちは、労働者家庭の子どもの貧困や結核、衛生問題と対峙した。彼らはやがて自治体の行政に参画し、新生国家の屋台骨を支えることになる。医師の“専門労働”からポーランド史を刷新する画期的叙述。

医師からみるポーランド近代史
第１部　地域医療の模索（一八九〇‐一九一四年）（「地方」に科学を伝える―ウッチ市の医師の歴史的位相；労働者家庭に介入する―医師の実践と構想；モラルと営利を両立する―医師の職業倫理）
第２部　都市自治の追求（一九〇五‐一九二〇年）（都市の政治に参加する―失業者支援と市民委員会；制度を設計し、実行する―転機としての第一次世界大戦；子どもを保護する―再建期の食堂・国際支援・医師）
医師の「献身」の意味