- 殺戮の世紀1914ー2014
-
世界を変えた20の戦争
新評論
エマニュエル・エシュト ピエール・セルヴァン 義江真木子- 価格
- 4,950円(本体4,500円+税)
- 発行年月
- 2024年03月
- 判型
- B5
- ISBN
- 9784794812551
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[BOOKデータベースより]
第一次世界大戦以降、夥しい数の戦争が勃発し、終結した。戦争はどのように生じ、広がり、多数の人命を犠牲にしたのか。戦争の多様性と同根性を読む。戦争の継起と増殖を促した諸要因を再検証し、現代の危機を捉え直す。
第1章 第一次世界大戦―二十世紀の到来を告げる砲火の洗礼(1914‐18)
[日販商品データベースより]第2章 ロシア内戦(1918‐20)
第3章 スペイン内戦(1936‐39)
第4章 日中戦争(1937‐45)
第5章 第二次世界大戦の略史(1939‐45)
第6章 インドシナ戦争―フランス帝国の黄昏(1946‐54)
第7章 朝鮮戦争―忘れられた戦争(1950‐53)
第8章 アルジェリア戦争(1954‐62)
第9章 ヴェトナム戦争(1964‐75)
第10章 六日戦争(1967)からヨム・キプール戦争(1973)へ
第11章 レバノン内戦(1975‐90/2006)
第12章 アフガニスタンの罠に落ちたソ連(1979‐89)
第13章 イラン・イラク戦争―第一次湾岸戦争(1980‐88)
第14章 フォークランド(マルビナス)戦争(1982)
第15章 湾岸戦争(1990‐91)
第16章 ユーゴスラヴィア―幻想の墓場(1991‐2000)
第17章 アフガニスタン戦争(2001‐?)
第18章 イラク戦争―崩壊する勝利(2003)
第19章 リビア―独裁から無政府状態へ(2011)
第20章 マリの電撃戦(2013)
戦争はどのように勃発し、広がり、多数の人命を犠牲にし、終結したか。
戦争の継起と増殖を促した諸要因を再検証し、現代の危機を捉え直す。
本書は、第一次世界大戦勃発百周年の企画として2014年にフランスで出版された。1914年から2014年までの百年間に各地で勃発した20の主な戦争を時系列で解説し、それらを通史的に俯瞰しようとする試みである(全20章)。20の戦争のうち18は二つの世界大戦を含めてヨーロッパ、中近東、アジアを舞台とし、その他の3つ(フォークランド紛争、アルジェリア独立戦争、マリでの対イスラム過激派作戦)も欧米諸国が直接に関与した戦争である。各戦争については専門のジャーナリストや研究者15人が分担執筆しているが、学術的な論議や精緻さを目指したものではなく、あくまで一般向けの通史的な読み物であり、各執筆者の筆致は自由である。中頁(邦訳では巻頭頁)には各章関連のカラー地図24枚が収録され、その他の戦争も盛り込んだ年表が巻末に付されているのは嬉しい配慮だ。
本訳書は、原著の刊行からほぼ10年遅れでの出版となる。原著が刊行された2014年はマリでの戦争やクリミア危機の年だった。しかし、その後10年を経た今も、ロシアのウクライナ侵攻、ナゴルノ・カラバフ問題、パレスチナでのハマスとイスラエルの対立といった重大な武力衝突が相次ぎ、さらに、北朝鮮のミサイル発射、中米対立と台湾有事をめぐる緊張、西アフリカでの軍事クーデタ頻発等、戦争の不安が世界に蔓延している。本書は、植民地主義、帝国主義、覇権主義、東西冷戦、民族主義、宗教といった概念を前面に出す分析をしていない。しかし、20もの戦争の累々たる死骸の記述を通読したとき、読者は、それらの概念を背景に持つ戦争の同根性、あるいはそれを遠因とする暴力の連鎖が現在も続いていることに気づかざるをえない。歴史認識の貴重な鍵の一つが、そこに見つかるはずである。(よしえ・まきこ パリ在住翻訳家)