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[BOOKデータベースより]
あらたな時代の到来とともに、わたしたちの未来をこの手に取り戻すために。ポスト資本主義社会の到来にむけ思考=行動を喚起する四類型、コミュニズム/レンティズム/ソーシャリズム/エクスターミニズム。従来の労働を不要にする「自動化」と、生活の基盤そのものを揺るがす「気候危機」は、この四類型にいかなる作用を及ぼすのか。
序論 黙示録とユートピアとしてのテクノロジーとエコロジー
[日販商品データベースより]第1章 コミュニズム―平等と豊かさ(未来の台所;仕事と意味;これが麗しきわが人生なのか?;たくさんのステイタスのヒエラルキーを開花させよう;ビットコイン、ドッジズ、ウッフィー)
第2章 レンティズム―ヒエラルキーと豊かさ(政治と可能性;レントのアート;稀少性と財産;反『スター・トレック』)
第3章 ソーシャリズム―平等と稀少性(資本主義と稀少性;ディストピアを越えて;わたしたちの怪物を愛すること;エコソーシャリズムと国家;計画としての市場)
第4章 エクスターミニズム―ヒエラルキーと稀少性(少数者のコミュニズム;なごろしの最終段階;飛び地の諸社会と社会統制;エンクレーヴからジェノサイドへ)
結論 いくつかの移行と展望
付録 死の党の台頭
2010年代からはじまった「新世代」による世界的な知的・実践的ムーヴメントを牽引した『ジャコバン』誌の立ち上げメンバーであり編集委員のピーター・フレイズが放つ、「資本主義以後」の世界へ向けた四つの展望。
本書は『ジャコバン』誌とヴァーソ(Verso)社のコラボレーションによるもので、すでに7ヶ国語以上に翻訳されているが、実際にこれからの世界の「論点」をここまで手際よくまとめた本にはなかなかお目にかかれないはずである。
フレイズが描き出すのは四つの展望(ありうべき未来)、すなわち「コミュニズム」「レンティズム」「ソーシャリズム」「エクスターミニズム(絶滅主義)」である。この四つの未来は同時にあらわれうるし、いっぽうでいずれかの傾向を強くしていくこともあるだろう。(たとえば、日本でも近々サービスが開始されるという「ライドシェア(サービス)」は、ある種の「ソーシャリズム」的な側面を持ち合わせつつ「レンティズム」に傾くこともありうるし、また、現在イスラエル国家のやっていることは端的に「エクスターミニズム(絶滅主義)」である)。いずれにせよ、私たちが進む未来を決めるのは広い意味での「政治(的闘争)」であり、そこでは「階級(闘争)」という視点は欠かせない。
そして、この四つの未来に不可避にかかわっていくる「二つの妖怪」がいる。それは、従来の労働を不要にしていく「自動化」と、私たちの生活そのものの基盤を揺るがす「気候危機」である。この「二つの妖怪」と「四つの未来」の絡み合いによる──しかしこれはけっして未来予測ではない──フレイズの展望は、私たちの思考=行動に「未来への想像力」を添えてくれるはずである。