- 天空の限界集落
-
秩父[浦山・太田部・大滝]に生きる人びと
- 価格
- 3,300円(本体3,000円+税)
- 発行年月
- 2023年10月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784871960922
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価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2021年03月発売】
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秩父[浦山・太田部・大滝]に生きる人びと
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価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2021年03月発売】
[BOOKデータベースより]
山間のトンネルを抜けるとさらに高い山、山、山…その頂が塞ぐ狭い空の下に現れる3つの小さな集落。ダム建設と大合併で過疎に拍車をかけられながらも、厳しい自然の中で育まれた人びとは揺るぎない絆で、扶け合いながら豊かに生きる―その証言と記録集!
浦山(浦山地区全図/人口・戸数変動表;浦山について;こんな山ん中に住んでいても、いまは野菜が全然取れねんさあ。だって獣がみんな食っちゃうんだから…(浅見ヨシエ) ほか)
[日販商品データベースより]太田部(太田部地区概念図/人口・戸数変動表;太田部について;うちには山がえら(たくさん)あって林業で生計を立てていたんだいね。所帯を持ってからは旦那の後をくっ付いて杉の苗木を植えたんだけど、下手くそで…(久保美富) ほか)
大滝(大滝地区概念図/人口・戸数変動表;大滝について;大滝が過疎化してきた一つは「滝沢ダム」。あれは駄目だったなあ。それにもう一つは、大滝村が秩父市へ合併したという事ですよ。(千島茂) ほか)
失われゆく秩父 失われない秩父
山間のトンネルを抜けると、さらに高い山、山、山……ここは秩父の高所地帯(天空)。山の頂が塞ぐ狭い空の下に現れる3つの小さな限界集落――「浦山」「太田部」「大滝」。ダム建設と大合併で過疎に拍車をかけられながらも、そこで暮らす人びとは、厳しい自然の中で育まれた揺るぎない絆で扶(たす)け合い、豊かに生きる。
著者は秩父で生まれ育ち、三集落が最も賑わっていたころの様子も見てきた。そのため、活力を失ってゆく三集落に特段の想いを馳せながら、そこで生きてきた古くを知る24人の老男女に、5年をかけて話を聞き、その言葉を丹念に綴っていく。秩父に根を下ろした「聞き手」と「話し手」の深い関係性から、素朴でたおやかな言の葉が紡がれる。
一人の人間がその集落でどう生き抜いてきたか、どのような「金取り仕事」で生活を支えてきたのか、数日間にわたる「ご祝儀(婚礼儀式)」などの伝統文化や信仰、民話にまで話は広がる。
一読すれば、急変する時代や理不尽な社会状況に翻弄されながらも、それでも力強く生きる人びとの血肉の通った一言一句に、思わず目をひらかれる。そして、独自の人間文化を醸成してきた秩父から決して失われないもの、失ってはいけないものの貴重さにも気づかされる。この本で、天空の限界集落に住む人びとの生き様を目にすると、ほんとうの幸せな生とは何か、考えざるを得ないだろう。