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matchbou23




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ソクラテスの問答法を思わせる、鮮やかな「マインド・コントロール」言説の批判
特定教団が「マインド・コントロールを行っている」として批判されているが、その主張にちゃんとした根拠があるのか不思議に思っていた。本書を読みながらソクラテスの問答法を思い出した。人々が真実だと思っていることについてソクラテスがさまざまな質問をぶつけ、最後にはその人が何も知っていないことを明らかにする。それと同じように、著者は本書で「マインド・コントロール」を信じている人を念頭に、次から次へと問いを投げかけ、うまく答えられないのを楽しんでいるかのようだ。
第4章ではロンドン・スクール・オブ・エコノミクス名誉教授のアイリーン・バーカー博士が若き日に著した『The Making of A Moonie : Brainwashing or Choice ?』(ムーニーの成り立ち:洗脳か選択か?)を紹介している。バーカー博士によると、統一教会でマインド・コントロールは行われていないという。大方の予想に反してそういう結論に至ったプロセスが、著者により分かりやすく解説されていて、ここは非常に読み応えがあった。バーカー博士の研究は日本ではほとんど知られていないため、この章は学術的にも価値が高いと思う。
ともあれ、自分の意志で特定の宗教を選び取った者を第三者が勝手に「マインド・コントロールされた被害者」と決めつけることは、個人の自己決定権を否定する行為だ。「信教の自由」や「基本的人権」を尊重した日本国憲法の理念にも反する。日本でも一部の学者、有識者が疑問を呈しているが、まだ大きな声になっていない。本書が、その声をより大きなものにする一助となることを期待したい。






















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[BOOKデータベースより]
紀藤正樹著『マインド・コントロール』の問題点を明確に指摘。初版と決定版の比較から見えてくる欺瞞とは?「救済新法」の問題点や宗教社会学の古典的名著と言われるアイリーン・バーカー博士著『ムーニーの成り立ち―洗脳か選択か?』を詳しく解説。科学的な手法による新宗教研究の知見により、「マインド・コントロール」言説を論破。
第1章 “救済新法”に紛れ込んだ「マインド・コントロール」言説(「救済新法」の立法趣旨は旧統一教会を狙い撃ちすること;「マインド・コントロール」をめぐる与野党の政治的駆け引き ほか)
第2章 紀藤弁護士の『マインド・コントロール』を読む(初版から不都合な箇所を削除しただけの「決定版」;中島知子さんの「洗脳騒動」に便乗して書かれた本だった ほか)
第3章 「青春を返せ」裁判と拉致監禁・強制改宗の関係(「反カルト」の国際会議で日本における強制改宗を訴える;国際会議で紀藤正樹氏・鈴木エイト氏らと論戦 ほか)
第4章 『ムーニーの成り立ち:洗脳か選択か?』を読む(謝辞;序文 ほか)