[BOOKデータベースより]
一夫一婦制度が確立した明治期から2010年代までの新聞・雑誌や文学作品を精読して、時代ごとに形作られた「囲われる/働く/消費される女性たち」の社会的イメージの変遷を追う。排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。
第1章 明治の妾―一夫一婦の裏面の妾という存在(法制度からみる妾の位置づけ;妾の近代文化 ほか)
第2章 戦前の愛人―恋愛をする人(近代日本フェミニズムの出発点―恋愛/一夫一婦/妾の否定;愛人の登場―一九一〇年代まで ほか)
第3章 一九三〇年代の妻と妾―妻の嫉妬と閉塞感(「嫉妬する妻」の構築;一九三〇年代の「妻」「妾」の身の上相談)
第4章 戦後の愛人―働く女性、性的存在、不道徳な存在(戦後愛人の原型―一九四〇年代後半から五〇年代;週刊誌のなかの愛人)
一夫一婦制度が確立した明治期から2010年代までの新聞・雑誌や文学を精読し、ときに「純粋な恋愛の遂行者」として知識人に称賛され、ときに「眉をひそめられる不道徳な存在」として排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。