チキンライスと旅の空

中公文庫　い８ー１０

中央公論新社
池波正太郎　

• 価格: 968円（本体880円＋税）
• 発行年月: 2022年08月
• 判型: 文庫
• ISBN: 9784122072411

内容情報

[BOOKデータベースより]

「旅の空の下で、チキンライスは、私と切っても切れないものになるのである」。初対面の人びととの接触こそ旅の醍醐味と唱え、自分が生まれた日の父のことばを思い、四季のない町は日本の町ではないと説いて薄れゆく季節感を憂える…。時代小説の大家にして食エッセイの達人が綴る、食、旅、暮し。“巻末付録”座談会「わたくしの味自慢」

レコードこの一枚
東京の夏
はじめてテレビを買ったころ
私が生まれた日
母
家
猫
私の正月
私の一日
師走の私
絵筆と共に
散歩
大川の水
町の姿
日本橋・銀座・丸の内
旅
京都・南座界隈
温泉で泳いだ話
横浜にて
バリ島の夜の闇
セーヌとパリジャン
パリから南仏ニースへ
サン・ドニの女たち
モンパルナスの〔若出雲〕
神田・連雀町
どんどん焼
小鍋だて
蕎麦
小鰭の新子と秋刀魚
江戸風味の酒の肴
当世豆腐考
チキンライス
東京の下町
三階の「紬」の席
子供のころ

[日販商品データベースより]

ところで私は、東京にいるとき、あまりチキンライスを食べない。

旅の空の下で、チキンライスは、私と切っても切れないものになるのである。

　（本文より）



初対面の人びととの接触こそ旅の醍醐味と唱え、自分が生まれた日の父のことばを思い、四季のない町は日本の町ではないと説いて薄れゆく季節感を憂える……。時代小説の大家にして食エッセイの達人が綴る、食、旅、暮らし。

〈巻末付録〉池波正太郎・おおば比呂司・有馬頼義座談会「わたくしの味自慢」