ゲスト さん (ログイン)
オンライン書店【ホンヤクラブ】はお好きな本屋での受け取りで送料無料!新刊予約・通販も。本(書籍)、雑誌、漫画(コミック)など在庫も充実
家族を”気づかう”子どもたちの孤立 朝日選書 1031
朝日新聞出版 村上靖彦
点
「ヤングケアラー」とは、身体的介護や家事労働をする子どもである前に、家族を気づかう子どもなのだ。覚醒剤依存の母親を、「守ってあげないとな」と想う小学生の少女。自分が学校にいる間に母親が緊急入院し、「すごい申し訳ない」と罪悪感を募らせる男子中学生。うつ病で過量服薬を繰り返す母親による束縛に苦しみながらも「心配で寝れない」と学校に行けなくなる女子中学生…。ヤングケアラーという言葉が子どもをラベリングする“記号”として流通し問題が可視化される一方で、親が責められないようにと沈黙し、孤立が深まる子どももいる。その経験や想いは複雑だ。本書は、当事者の語りのディテールを掘り下げ、当人の視点からヤングケアラー像を浮かび上がらせていく。困難の本質を明らかにすることで、地域に根差した居場所と、家族を包括する伴走型支援の必要性が見えてくる。
序章 「ヤングケアラー」への問いと出会う―家族を“心配する”子どもたち第1章 兄の身代わりで空っぽになる自分―長期脳死の兄と麻衣さん第2章 言えないし言わない、頼れないし頼らない―覚醒剤依存の母親とAさん第3章 気づけなかった罪悪感と「やって当たり前」のケア―くも膜下出血の母親とけいたさん第4章 通訳すると消える“私”―ろう者の母親とコーダのEさん第5章 理不尽さと愛情―覚醒剤依存の母親とショウタさん第6章 母親の所有物―うつ病の母親とサクラさん第7章 学校に行かせてくれた「居場所」―失踪した母親、残された弟と無戸籍の大谷さん第8章 “記号”が照らす子ども、“記号”から逃れる子ども終章 孤立から抜け出すためのサポート
小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をするうちに「私」が消えていく子、母親を責めるようだからと自身をヤングケアラーだと認めたがらない子――。本書では、家族をケアする子どもたちが体験する孤立を「語り」から考える。彼ら彼女らの言葉に丁寧に耳を傾け、ディテールにこだわって分析を重ねていく。すると、これまでほとんど知られることのなかった、ヤングケアラーたちの複雑かつあいまいな体験や想い、問題の本質が浮かび上がってくる。また、そこから、どのような「居場所」や支援を必要としているのかも見えてくる。【本書の目次】序章 「ヤングケアラー」への問いと出会う――心配する℃qどもたち第1章 兄の身代わりで空っぽになる自分 ――長期脳死の兄と麻衣さん第2章 言えないし言わない、頼れないし頼らない ――覚醒剤依存の母親とAさん第3章 気づけなかった罪悪感と「やって当たり前」のケア ――くも膜下出血の母親とけいたさん第4章 通訳すると消える私=@――ろう者の母親とコーダのEさん第5章 理不尽さと愛情 ――覚醒剤依存の母親とショウタさん第6章 母親の所有物 ――うつ病の母親とサクラさん第7章 学校に行かせてくれた「居場所」 ――失踪した母親、残された弟と無戸籍の大谷さん第8章 記号≠ェ照らす子ども、記号≠ゥら逃れる子ども終章 孤立から抜け出すためのサポート【著者略歴】村上靖彦(むらかみ・やすひこ)1970年東京都生まれ。大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点(CiDER)兼任教員。2000年、パリ第7大学で博士号取得(基礎精神病理学・精神分析学)。13年、第10回日本学術振興会賞。専門は現象学。著書に『母親の孤独から回復する 虐待のグループワーク実践に学ぶ』(講談社選書メチエ)、『在宅無限大 訪問看護師がみた生と死』(医学書院)、『子どもたちがつくる町 大阪・西成の子育て支援』(世界思想社)、『交わらないリズム 出会いとすれ違いの現象学』(青土社)、『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)など多数。
ページ上部へ戻る
この商品に寄せられたカスタマーレビューはまだありません。
レビューを評価するにはログインが必要です。
この商品に対するあなたのレビューを投稿することができます。
本好きのためのオンライン書店
Honya Club.comは日本出版販売株式会社が運営しているインターネット書店です。ご利用ガイドはこちら
甲斐信枝
価格:990円(本体900円+税)
【2015年09月発売】
価格:1,430円(本体1,300円+税)
【2016年01月発売】
渡瀬悠宇
価格:693円(本体630円+税)
【2016年04月発売】
1位
又吉直樹
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2015年03月発売】
一覧を見る
[BOOKデータベースより]
「ヤングケアラー」とは、身体的介護や家事労働をする子どもである前に、家族を気づかう子どもなのだ。覚醒剤依存の母親を、「守ってあげないとな」と想う小学生の少女。自分が学校にいる間に母親が緊急入院し、「すごい申し訳ない」と罪悪感を募らせる男子中学生。うつ病で過量服薬を繰り返す母親による束縛に苦しみながらも「心配で寝れない」と学校に行けなくなる女子中学生…。ヤングケアラーという言葉が子どもをラベリングする“記号”として流通し問題が可視化される一方で、親が責められないようにと沈黙し、孤立が深まる子どももいる。その経験や想いは複雑だ。本書は、当事者の語りのディテールを掘り下げ、当人の視点からヤングケアラー像を浮かび上がらせていく。困難の本質を明らかにすることで、地域に根差した居場所と、家族を包括する伴走型支援の必要性が見えてくる。
序章 「ヤングケアラー」への問いと出会う―家族を“心配する”子どもたち
[日販商品データベースより]第1章 兄の身代わりで空っぽになる自分―長期脳死の兄と麻衣さん
第2章 言えないし言わない、頼れないし頼らない―覚醒剤依存の母親とAさん
第3章 気づけなかった罪悪感と「やって当たり前」のケア―くも膜下出血の母親とけいたさん
第4章 通訳すると消える“私”―ろう者の母親とコーダのEさん
第5章 理不尽さと愛情―覚醒剤依存の母親とショウタさん
第6章 母親の所有物―うつ病の母親とサクラさん
第7章 学校に行かせてくれた「居場所」―失踪した母親、残された弟と無戸籍の大谷さん
第8章 “記号”が照らす子ども、“記号”から逃れる子ども
終章 孤立から抜け出すためのサポート
小学生の15人に1人が「家族の世話」を担い、社会問題として顕在化してきたヤングケアラー。メディアでは身体的な疾患や障害をもつ家族の介護をする子どもがクローズアップされることが多いが、実際には、精神疾患の母親をケアするケースも多い。介護や家事労働だけが「ケア」ではないのだ。長期脳死の兄の「身代わり」として親の前で頑張って見せる子、母親の薬物依存を周りに言えない子、ろう者の母親の手話通訳をするうちに「私」が消えていく子、母親を責めるようだからと自身をヤングケアラーだと認めたがらない子――。本書では、家族をケアする子どもたちが体験する孤立を「語り」から考える。彼ら彼女らの言葉に丁寧に耳を傾け、ディテールにこだわって分析を重ねていく。すると、これまでほとんど知られることのなかった、ヤングケアラーたちの複雑かつあいまいな体験や想い、問題の本質が浮かび上がってくる。また、そこから、どのような「居場所」や支援を必要としているのかも見えてくる。【本書の目次】序章 「ヤングケアラー」への問いと出会う――心配する℃qどもたち第1章 兄の身代わりで空っぽになる自分 ――長期脳死の兄と麻衣さん第2章 言えないし言わない、頼れないし頼らない ――覚醒剤依存の母親とAさん第3章 気づけなかった罪悪感と「やって当たり前」のケア ――くも膜下出血の母親とけいたさん第4章 通訳すると消える私=@――ろう者の母親とコーダのEさん第5章 理不尽さと愛情 ――覚醒剤依存の母親とショウタさん第6章 母親の所有物 ――うつ病の母親とサクラさん第7章 学校に行かせてくれた「居場所」 ――失踪した母親、残された弟と無戸籍の大谷さん第8章 記号≠ェ照らす子ども、記号≠ゥら逃れる子ども終章 孤立から抜け出すためのサポート【著者略歴】村上靖彦(むらかみ・やすひこ)1970年東京都生まれ。大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点(CiDER)兼任教員。2000年、パリ第7大学で博士号取得(基礎精神病理学・精神分析学)。13年、第10回日本学術振興会賞。専門は現象学。著書に『母親の孤独から回復する 虐待のグループワーク実践に学ぶ』(講談社選書メチエ)、『在宅無限大 訪問看護師がみた生と死』(医学書院)、『子どもたちがつくる町 大阪・西成の子育て支援』(世界思想社)、『交わらないリズム 出会いとすれ違いの現象学』(青土社)、『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)など多数。