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- 囁きの小人1994ー2021
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思潮社
山田裕彦
- 価格
- 2,750円(本体2,500円+税)
- 発行年月
- 2022年04月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784783737841

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【2023年12月発売】
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[BOOKデータベースより]
晴天
[日販商品データベースより]遠雷
草の実(異稿)
廃熱
日付
羽蟻
黄変
中庭にて
喪王1
諸王2
鼠の王
殻の王
零へ
静かな日
熟柿
月の光
苔暮し
しぇのひと
さよならタヴァーリシ
「貧しさ」という名の書記
蠢く蟻の文字
立ち去ろうとするのだが一歩が踏み出せないでいた。身動きできないその理由を思いつけなかった。あらゆる出来事には理由がなかった。
(「静かな日」)
「山田裕彦は含羞の人だ。絶滅の波打ち際にむかって、おおごえあげて走り寄るわけでも、黙って背を向けるわけでもない。むしろ、希望や絶望が〓み砕かれた、不毛の湿原で理由も根拠もなく、ひそかに生きている虫の声、あるいは死後にこそ蘇る、忘れられた小さな声たちの囁きに耳を澄まそうとする。そこに含羞の人が、今日の詩のもつ意味にすら逆らう、吃音という発声の方法があった」(北川透)。打ち捨てられ、毀れつつある詩語の廃墟のなかを蟻の文字が蠢いている。貧しさの感覚に耐えながら、宙づりの書記において時代と対峙する19篇。四半世紀ぶりの新詩集。