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「働く人間」へのアプローチ
ナカニシヤ出版 松永伸太朗 園田薫 中川宗人
点
「働くこと」の社会学を再考する―労働社会学の21世紀的展開と展望第1部 企業と労働市場(イントロダクション―働く場の境界、構造、変容に迫る;企業データの計量分析からみる新卒採用のジェンダー不平等―WLB施策と企業の経営状況との関連から;外国人を採用する日本企業の説明と認識―社会の論理と企業の論理の交差点 ほか)第2部 労働者と労働現場(イントロダクション―「労働者であること」とはいかなることか?;教育システムと労働市場のリンケージ―日本の職業教育の強さに関する社会階層研究からのアプローチ;日本的な働き方と対峙する大学生―就職活動過程の検討を通じて ほか)第3部 企業・労働市場と労働者をめぐる理論と学説(イントロダクション―社会学はいかに「働くこと」を捉えるのか;日本の産業・労働社会学の学説史的反省―経済現象を捉える領域社会学との関係性に着目して;「当事者の論理」を記述するとはいかなることか―マイケル・ブラウォイの同意生産論のエスノメソドロジー的再考 ほか)21世紀の産業・労働社会学の構想に向けて―領域社会学における境界認識の転換とプラットフォーム化
現代の労働の多面性を社会学で捉えるために現代の労働の多面性を分析するために対象・方法論・アプローチが多様化した労働をめぐる昨今の社会学的研究を、「働く人間」に焦点をあてる人間溯及的視点という基礎概念から整理し、産業・労働社会学の独自性を再構築する最新テキスト。 人間溯及的視点とは,労働にかかわる行為や現象の背後にある人間の社会的な営みに考察を及ばせる態度のことを指す。産業・労働社会学の祖である尾高邦雄は,この視点をもって異なる理論枠組みをもっていた職業社会学・労働社会学・産業社会学を結びつけ,産業・労働社会学としての新たなアイデンティティを形成し,その協働を生み出していた。 人間溯及的視点にこだわった尾高に端を発する産業・労働社会学は,そこで働く人間を通して労働現象を把握しようと試みてきた。これまで産業・労働社会学は,「企業」「労働者」「理論・社会状況」というあらゆる角度から,様々な研究対象を様々な分析方法で扱ってきたものの,つねに働く人々の意識や行為を記述し,理解することに注力してきたといえる。働く人間の存在なくして,労働現象の社会学的な分析は成り立たない。いわばその学問的な姿勢こそが,社会学であることにこだわる人間溯及的アプローチの本質だといえるだろう。 近年改めて注目される機会もなくなった人間溯及的視点という概念にあえてスポットライトを当てるのは,この労働現象を扱う社会学として最も基礎的な分析概念に立ち返ることで,多様化する労働現象を扱う領域社会学を再び一つの視点から解釈することが可能になるためである。背負った理論や学問的独自性の異なる領域社会学の知見を,いわば人間溯及的という視点を共有することで,一つの「学」として整理する。この作業を通して,それぞれの領域社会学の視点を労働研究の現代的文脈における社会学の独自性としてまとめなおし,対象と方法論の多様性という社会学の強みを生かした形で再展開する。本書は,対象・方法論・アプローチが多様化した労働をめぐる昨今の社会学的研究を,人間溯及的視点という概念から整理し,21世紀の産業・労働社会学としてその独自性の再構築を試みるものである。
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[BOOKデータベースより]
「働くこと」の社会学を再考する―労働社会学の21世紀的展開と展望
[日販商品データベースより]第1部 企業と労働市場(イントロダクション―働く場の境界、構造、変容に迫る;企業データの計量分析からみる新卒採用のジェンダー不平等―WLB施策と企業の経営状況との関連から;外国人を採用する日本企業の説明と認識―社会の論理と企業の論理の交差点 ほか)
第2部 労働者と労働現場(イントロダクション―「労働者であること」とはいかなることか?;教育システムと労働市場のリンケージ―日本の職業教育の強さに関する社会階層研究からのアプローチ;日本的な働き方と対峙する大学生―就職活動過程の検討を通じて ほか)
第3部 企業・労働市場と労働者をめぐる理論と学説(イントロダクション―社会学はいかに「働くこと」を捉えるのか;日本の産業・労働社会学の学説史的反省―経済現象を捉える領域社会学との関係性に着目して;「当事者の論理」を記述するとはいかなることか―マイケル・ブラウォイの同意生産論のエスノメソドロジー的再考 ほか)
21世紀の産業・労働社会学の構想に向けて―領域社会学における境界認識の転換とプラットフォーム化
現代の労働の多面性を社会学で捉えるために
現代の労働の多面性を分析するために対象・方法論・アプローチが多様化した労働をめぐる昨今の社会学的研究を、「働く人間」に焦点をあてる人間溯及的視点という基礎概念から整理し、産業・労働社会学の独自性を再構築する最新テキスト。
人間溯及的視点とは,労働にかかわる行為や現象の背後にある人間の社会的な営みに考察を及ばせる態度のことを指す。産業・労働社会学の祖である尾高邦雄は,この視点をもって異なる理論枠組みをもっていた職業社会学・労働社会学・産業社会学を結びつけ,産業・労働社会学としての新たなアイデンティティを形成し,その協働を生み出していた。
人間溯及的視点にこだわった尾高に端を発する産業・労働社会学は,そこで働く人間を通して労働現象を把握しようと試みてきた。これまで産業・労働社会学は,「企業」「労働者」「理論・社会状況」というあらゆる角度から,様々な研究対象を様々な分析方法で扱ってきたものの,つねに働く人々の意識や行為を記述し,理解することに注力してきたといえる。働く人間の存在なくして,労働現象の社会学的な分析は成り立たない。いわばその学問的な姿勢こそが,社会学であることにこだわる人間溯及的アプローチの本質だといえるだろう。
近年改めて注目される機会もなくなった人間溯及的視点という概念にあえてスポットライトを当てるのは,この労働現象を扱う社会学として最も基礎的な分析概念に立ち返ることで,多様化する労働現象を扱う領域社会学を再び一つの視点から解釈することが可能になるためである。背負った理論や学問的独自性の異なる領域社会学の知見を,いわば人間溯及的という視点を共有することで,一つの「学」として整理する。この作業を通して,それぞれの領域社会学の視点を労働研究の現代的文脈における社会学の独自性としてまとめなおし,対象と方法論の多様性という社会学の強みを生かした形で再展開する。本書は,対象・方法論・アプローチが多様化した労働をめぐる昨今の社会学的研究を,人間溯及的視点という概念から整理し,21世紀の産業・労働社会学としてその独自性の再構築を試みるものである。