この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 深まりゆくアメリカ文学
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2021年04月発売】
- 文学力の挑戦
-
価格:4,180円(本体3,800円+税)
【2012年05月発売】
- 響き合うアメリカ文学
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2024年02月発売】
- 自分自身を生きるには
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2021年05月発売】
[BOOKデータベースより]
第二次世界大戦の日系収容と日本の敗北をテーマに、独自のナラティブを創造しようとした作家の「抵抗」とは?アメリカ文学史上における日系作家の位置を再定位し、日系のナラティブのもつ新しい視座を探究する。
抵抗するナラティブ 距離の問題
[日販商品データベースより]概観―ナラティブとエスニシティの政治学
第1部 収容経験を書かないということ―集団的記憶喪失時代の収容所の残存(収容所の残像とキリスト教的フレーム ヒサエ・ヤマモト;敗北の共振 ワカコ・ヤマウチの日本的空間と南部文学 ほか)
第2部 戦争を知らないということ―ポストメモリー世代における抵抗のナラティブ(収容所をめぐるテキスト カレン・テイ・ヤマシタの文化人類学的アプローチとその日系性の諸相;異国の祖国 ヤマシタとイシグロの七〇年代と日本;敗北によって露呈する新たなジェンダー的力学 カズオ・イシグロのエスニシティへの抵抗)
第3部 ハワイ―日系アメリカの「島」のローカル・ナラティブ(災厄と日系アメリカという有責性 ジュリエット・コーノのローカル・ナラティブ;抵抗の行方)
第二次世界大戦の日系収容と日本の敗北をテーマに、独自のナラティブを創造しようとした作家の「抵抗」を、日系作家の作品から読み解く。ヒサエ・ヤマモト、ワカコ・ヤマウチ、カレン・テイ・ヤマシタ、カズオ・イシグロ、ジュリエット・コーノを中心的に論議する。
親の世代の迫害の記憶から距離をもち、時に国境を越え、人種やエスニシティの主体的位置を越えた視線を提供する本書で取り上げる作家群が、第二次世界大戦における日系収容という捕囚体験、そしてその後の日本の敗戦という集団的記憶からどのような日系性を見出しているのかという問題を、作家とそのテーマとの距離感から探究する。
アメリカ文学史上における日系作家の位置を再定位し、彼らのナラティブの重要性を立証する。そのために各章では、彼らの作品そのものを単独に紹介したり、分析するのではなく、アメリカ文学史上においてすでに「正典(キャノン)」とみなされた作家との対比から、日系文学の存在意義の論証も試みる。