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「わたしはね、おでんになるのがゆめなのです。がぶっとかじると、じゅわっと しみだすだしのあじ。」そんな夢を抱く一本の大根。立派に育って土から抜かれ、いよいよ夢が叶うのかと思いきや、規格外の「なんだこりゃあ!!」な形ゆえに、畑でも販売所でも置いてきぼり。仕方なく、食べてくれる人を探す旅に出ました。ところが、すんなりうまくはいきません。どうにか食べてもらおうと奮闘しますが、努力もむなしく、とうとう、葉っぱがしなしなのくたくたに。一人称も「わたし」から「わし」になり、自販機の前に座り込んで、カップ酒を飲む若者相手に「ひとりでかんぺきなものなどない。」などと説教をする始末。「わしにはわしのやくめがあるの」すっかり悟りきった大根のその後は、意外な結末に……。講談のような語り口で綴られた、大根のひとり語り。物語が進むにつれて、口調が変わっていく様子も注目です。そして、自分の居場所を求めてさすらい、最終的に意外な場所にたどり着くという人生訓は、主役が大根だけに何とも滋味深い味わいがあります。作者が、頑張っても思うようにはいかない人生への応援メッセージを込めた描いた本作。独特のひなびた絵が、大根のドラマティックな「じんせい」にマッチしていますよ。
(子どもの本コーディネーター 中村康子)
【情報提供・絵本ナビ】