[BOOKデータベースより]
ホー・チ・ミン主席は、独立宣言の直後に、「たとえ国家が独立しても、民が幸福で自由でなければ、独立にも何ら意味はない」と記している。ホー・チ・ミンの視野の広さを否定することはできない。主席がこの声明を出した時には、人類はまだインターネットを持たず、世界はまだグローバル化の時代を迎えていなかった。多くの国の人々にとって、民族独立は限りなく神聖なものだった。そのホー・チ・ミン主席が設立し、指導したベトナム共産党の政策形成の基盤が、イデオロギーではなく人民の自由と幸福だったならば、人々はプロレタリア独裁も、土地改革も、資本家階級の改造も、『ニャンヴァン・ザイファム』への弾圧も経験することはなく、民族や家族の中の無数の衝突を見ることもなかっただろう。
第1部 グエン・ヴァン・リンの足跡(束縛からの解放;多元化を求めて;リンとキェットの隔たり;ヴォー・グエン・ザップ将軍)
第2部 3人の指導者(市場経済;三権分立を認めず;三人分権;第8回党大会;レ・カー・フィオウと3人の顧問;社会主義志向;次世代の指導部;戦闘と交渉)
日本ではほとんど報道されていないドイモイ(刷新政策)の現実とホー・チ・ミン以降の権力者たちの闘争について、詳細につづられた大著。初めてのベトナム人自身によるベトナム現代史総括『ベトナムの:勝利の裏側』の続編です。『ベトナム:勝利の裏側』と並び、ベトナム現代史の基本書として長く読まれるでしょう。
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