- 開戦前夜の日中学術交流
-
民国北京の大学人と日本人留学生
九州大学人文学叢書 19
- 価格
- 5,940円(本体5,400円+税)
- 発行年月
- 2021年04月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784798503042
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価格:1,100円(本体1,000円+税)
【2014年06月発売】
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九州大学人文学叢書 19
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[BOOKデータベースより]
これまで見過ごされてきた1930年前後の「日中戦争前夜」数年間に展開された日中の中国学研究者たちの学術交流について、その実態を検証し、意義を考察する。近年発見された目加田誠の留学記録『北平日記』を手がかりに、中国の古典戯曲小説分野での書誌学的交流(馬廉と倉石武四郎、孫楷第と長澤規矩也)や、『万葉集』・『源氏物語』の訳者銭稲孫が自宅に開設した日本語図書室「泉寿東文書庫」など、北平に咲いた東洋古典学の一斑を明らかにする。
序章 一九三〇年代の北京
[日販商品データベースより]第1章 一九三〇年代の北京古書肆―目加田誠留学日記『北平日記』からたどる
第2章 馬廉の戯曲小説研究と日本人研究者との交流
第3章 九州大学蔵『支那小説戯曲版画集』編纂考
第4章 孫楷第の中国小説書目編纂と日中の学術交流
第5章 銭稲孫の日中学術交流―日中戦争までの足跡
第6章 銭稲孫の私設日本語図書室「泉寿東文書庫」
結論 一九三〇年代の北京の日中学術交流から見えるもの
1920-30年、中国文学の若手研究者(中国学第二世代)が続々と北京へ留学した。当時、北京は忘れられた「古都」となっていたが、なお北京大学や清華大学など数多くの大学があり、学術研究の面では依然として中心地であった。その北京で、日本と中国の中国学研究者たちは、さかんに交流していた。しかし、このいわゆる「日中戦争前夜」の数年間の学術交流の実態は、これまで意識的あるいは無意識のうちに見過ごされてきた。本書は、近年偶然に発見された当時の資料等をもとに、北京において繰り広げられていた学術交流の具体的なありようを検証し、意義を考察するものである。
具体的には、近年発見された目加田誠の留学記録『北平日記』を手がかりに、目加田が出会った北京の研究者(馬廉、孫楷第、銭稲孫)と日本学術界との交流を中心に検討する。北京の古書店主たちと日本の研究者との関係、北京大学教授の馬廉と倉石武四郎や長澤規矩也らによる中国の戯曲や通俗小説テキストをめぐる書誌学的交流、書誌学者孫楷第による中国通俗小説調査のための来日状況と書目の編纂、『万葉集』や『源氏物語』の中国語訳を行った銭稲孫が自宅に開設した日本語書籍の図書室の実態などを明らかにする。最後に、本書で取り上げた主要な人物たちのその後を改めて振り返る。
日本の中国学術研究発展史上、非常に重要であるにも関わらず、今日に至るまでほとんど顕彰されることがなかった、日中戦争前夜の北京での学術交流の実態とその意義が、本書によって明らかになる。