- ひかりの針がうたふ
-
- 価格
- 2,200円(本体2,000円+税)
- 発行年月
- 2021年02月
- 判型
- B6変
- ISBN
- 9784863854406
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[BOOKデータベースより]
生を知るのみ
[日販商品データベースより]干潟を歩む
ヘルパンギーナ
踏みがたきかも
秋のみぎはに
瓦礫を崩す
秋冷の領
いかなる筏
芥屋の海風
水を送る
吾児よ気づくな
葦原にあるか
かもめの朝に
風に揺らぐよ
爽昧の井戸
進撃の児は
富山の夏へ
能古島の影
午後の鋳像
桃色の卵
母知らず
網より払ふ
冬の点描
柘榴を見つむ
海峡に立つ
粉塵を呑む
九州を去る
光漏る方へ這ひゆくひとつぶの命を見つむ闇の端より
早朝の水質検査が終わるころ
斜めに差してくる幾本もの光
まっすぐ歌がやってくる
【自選5首】
言葉を五つ児が覚えたるさみしさを沖の真闇へ流して帰る
生なべて死の前戯かも川底のへどろ剥がれて浮かびくる午後
詩が僕を訪ねないので浜を這ふ蔓菜に死者の記憶を語る
うみそらの澄みゆく朝に切る舵の肌寒を妻と分かちたきかな
海沿ひに二年を生きて去るわれへ朝の汽笛は低く響けり