[BOOKデータベースより]
東日本大震災から10年、あの人に、あの子に会いたい―ぼくは、ひかりのなかでめをつぶった。そして、そーっとめをあけると…
[日販商品データベースより]ぼくの町には海がある。父さんに、魚をいっぱいとって「かえってこーい!」と叫んだら、町の様子が変わった。ぼくはあの日海に連れ去られた人たちに出会う。東日本大震災がテーマ。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- おまえうまそうだな さよならウマソウ
-
価格:1,540円(本体1,400円+税)
【2023年12月発売】
- ほんとうは、どうしたいの? ミックをかえたたいようのことば
-
価格:1,760円(本体1,600円+税)
【2024年07月発売】
- あおくんふくちゃん
-
価格:1,650円(本体1,500円+税)
【2024年12月発売】






























あの日の海を知らないぼくと、あの日の海に旅立ったみんな──海のある街で育ったひろとは、大きくて、青くて、遠くで空とつながっている、そんな海が大好き。今日は父さんが、10年ぶりに漁に出る日!でも母さんはまだ、「海にはいきたくない」。「父さん、魚をいっぱいとって、早く帰ってきて!」船に向けて呼びかけた声は、思わぬ人々を街に招きます。それは10年前、あの波に飲まれて失われた、この街の人々でした──東日本大震災から10年が経ち、当時のことを知らない子どもたちも増えてきました。本作の主人公も、そうした子どもたちのひとり。あの震災で津波に襲われた港町で生まれたひろとは、故郷の海が大好きです。10年前、被災した街で拾われ、ひろとの愛犬となったソラ。そんなソラをココと呼ぶ少年は、「きみが帰ってこいって呼んだから、ソラに会えた。ありがとう」そういって、ひろとに感謝します。和菓子屋さんのお姉さんは、会ったことのないはずのひろとを見て、彼のお父さんが久しぶりに漁へ出たことにふれます。おどろくひろとに、お姉さんはいいます。「あの日、あの時から、ずーっとみてるからね」ふしぎな世界をゆくひろとが最後に出会うのは、いつも写真の中に見ていた、彼の兄ちゃん。ひろとよりちょっと、背の小さい兄ちゃんです。「にいちゃんの街はよかっただろう。でも、あたらしくできたひろとの街もいいな」何もかもが変わるより前、あの時よりも過去の日々。何もかもが変わってしまった、あの時よりも未来の日々。あの瞬間を境に失われたものと、変わってしまったもの。そのすべてをそっと受けいれ、やさしくはげましてくれる。そんな物語です。
(小説家 堀井拓馬)
東日本大震災の後に生まれた子どもたちが、絵本を読む時代になってきているのだと実感させられました。
つなみで死んでしまった、自分の知らないお兄ちゃんを想像しながら、あの日になくなった人々や町並みを想像しながら、ひろと君が海を見つめます。
複雑な思いですが、今はひろと君の視点も必要だなと思いました。(ヒラP21さん 60代・千葉県 )
【情報提供・絵本ナビ】