[BOOKデータベースより]
本書は、大学の理工系学部における基礎レベルの量子力学のテキストである。量子力学は、私たちの日常生活を支える科学技術の基礎を与える学問であるが、「粒子と波動の二重性」に起源をもつ、その奇妙で常識外れな基礎法則や諸概念のために、力学や電磁気学を学ぶときのような「わかった!」、「解けるようになった!」という実感がなかなかもてない。しかし、学ぶべき大切なことは、量子力学的な世界像(ミクロな世界に対する物質像や自然観)と量子力学のリテラシー(法則や概念を正しく理解して、量子力学的な諸問題に適用できる能力)だと考える。本書は、このような観点に立って、量子力学が“わかって使える”ようになることを目標にして書き上げたものである。
量子力学のリテラシー
前期量子論
ミクロな世界を記述する式
波動関数
量子力学の前提
量子力学と古典力学との関係
ポテンシャル問題
調和振動子
角運動量と固有関数
水素原子
ディラックのブラ・ケット記法
スピン
摂動論
量子力学の検証と応用
本書は、基礎からしっかりと学びたいと考えている人向けに執筆された量子力学のテキストである。
量子力学は、電子などのミクロな粒子がもつ「粒子と波動の二重性」を基礎にしてつくられており、日常生活の常識が通用しないため、初学者にとっては、力学や電磁気学を学んだときのような「わかった!」「解けるようになった!」という“嬉しい”実感がなかなかもてない。しかし、大切なことは、量子力学的な世界像(ミクロな世界に対する物質像や自然観)と量子力学のリテラシー(法則や概念を正しく理解して、量子力学的な諸問題に適用できる能力)だと考える。
そこで本書では、量子力学が“わかって使える”ようになることを目標に、数式が表している量子状態の意味や「ここでは何を求めているのか」などの点についてわかりやすく丁寧に解説し、とくに学習者が戸惑うことの多い「ブラ・ケットの意味やその扱い方」を懇切丁寧に説明した。また、章末問題の解答はかなり詳しく記載して、学習の便をはかった。
さらに、量子力学が完成するまでの背景やそれに関わった物理学者の思考過程などにも触れており、その部分を追って読むだけでも、量子力学の面白さ・不思議さを感じることができる書となっている。
【主要目次】
1.量子力学のリテラシー 2.前期量子論 3.ミクロな世界を記述する式 4.波動関数 5.量子力学の前提 6.量子力学と古典力学との関係 7.ポテンシャル問題 8.調和振動子 9.角運動量と固有関数 10.水素原子 11.ディラックのブラ・ケット記法 12.スピン 13.摂動論 14.量子力学の検証と応用
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